嵐山町web博物誌・第1巻「嵐山町の動物」
第2章:森や林の主な動物たち
第1節:森林の動物と四季の変化
13.薪・朽ち木で見られる動物たち
まさに生きた宝石!タマムシの美しさは、法隆寺の国宝「玉虫の厨子」でも有名です。虫除けとしてタンスの中にこの虫を入れておく風習も...全文
雑木林の樹木は、以前は薪や木炭などの燃料としてだけでなく、いろいろな事に利用されてきました。しかし最近では人々の生活の仕方が変わり、昔ほど利用されなくなってきました。それでも雑木林の一角には時々、切り出された樹木が適当な長さに切られ、それが積み重ねられた小さな薪積み場を見ることが出来ます。こうした場所には、春から夏にかけてはいろいろな虫が集まってきます。天気の良い日にはタマムシやカミキリムシなどの甲虫類が子孫を残すために集まり、薪割りの時に出てくる「テッポウムシ」は、こうした虫たちの幼虫についた呼び名です。また甲虫類が脱
出したあなは、様々なハチの仲間が巣あなをつくるのに利用します。
雑木林につくられた貯木場。クヌギやコナラ・クリ等が切った場所にそのまま積まれており、タマムシやカミキリ...全文
古くなった薪は、朽ちてキノコや菌類が生えてきますが、これらを食べる甲虫類やヒラタカメムシの仲間なども集まってきます。また木の腐り加減に応じて、巣を作るために自分であなを掘るハチもいますが、堅いものにはクマバチやアリマキバチなどが、軟らかいものにはギングチバチなどが巣をつくります。さらに地面に接した部分にはアリの仲間が巣を作ったり、マクラギヤスデなど湿った場所が好きな生きものが良く見られます。