嵐山町web博物誌・第1巻「嵐山町の動物」
第2章:森や林の主な動物たち
第2節:マツ・スギ・ヒノキ林の動物
1.松林の動物たち
嵐山町及びその周辺の地にはかつて松林が多かったと言われていますが、今ではあまり見かけなくなってしまいました。松林には、雑木林では見られないような生きものが多く生活しており、「マツゼミ」とも呼ばれるハルゼミや、クロカミキリ、クリサキテントウ、マツコナカイガラムシなどのように、昆虫類を中心とした特有の動物がいくつも見られます。
ゴルフ場内に残る松林。嵐山町をはじめ県内の松林は、1980年代にはやった「松枯れ」によってその多くが失われ、わずかに残るのみとなってしまいました。そのため、松林の動物も最近ではあまり見られなくなってきました。
マツクイムシとして悪名高いマツノマダラカミキリも、松林だけにすむ昆虫です。カミキリに寄生するマツノザイセンチュウは松枯れ
...
拡大画像・全文
ハルゼミは県内各地のアカマツ林に分布していますが、生息地は局地的です。4月下旬から6月にかけて鳴き出し、合唱することでも知られています。松林の減少とともに、各地で減少しているセミです。
拡大画像