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嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】

6.薬師様|村の行事,現在の行事

宝薬寺本堂|写真
宝薬寺本堂。越畑薬師と呼ばれ、かつては縁日が賑わいました。

 薬師仏は、眼疾(がんしつ)の仏として人々から厚く信仰されてまいりました。そこで、縁日には眼病の平癒(へいゆ)を祈願するために薬師様へ護摩札(ごまふだ)などの奉納が行われます。嵐山町越畑の宝薬寺では、十三夜の晩に縁日が催され、近郷近在から多くの参拝者が訪れました。かつては一〇〇メートルもの参道の両側に出店がぎっしりと並んでたいそうにぎわいました。当時はその年嫁にきた婦人は、必ずお参りしたものでした。昭和二十年ころまでは境内で芝居が行われ、その後も素人演芸会が開催されておりましたが、近年になると特別な催しは行われなくなってしまいました。

参道に敷き詰められた石臼|写真 参道に敷き詰められた石臼。越畑宝薬寺。

花見堂|写真 川島、花見堂。かつて堂の裏手を流れていた市ノ川に、本尊が流れ着いて木の枝に掛かっていたという伝説があり、木掛かり薬師とも呼ばれています。