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嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】

5.かつての獅子舞|村の行事

日吉神社の獅子舞|写真1
日吉神社の獅子舞|写真2
日吉神社の獅子舞|写真3
将軍沢、日吉神社の獅子舞。(嵐山町所蔵8ミリフィルムから)

 町内ではかつて鎌形、将軍沢、吉田でも獅子舞が行われていました。すでに後継者がなく途絶えてしまいましたが、獅子頭は今でも祭礼のときに飾られています。
 将軍沢の日吉神社に伝わる獅子舞は、地元ではササラ獅子と呼ばれていました。昭和三十年代には途絶えてしまいましたが、明治百年を記念して一九六七(昭和四十二)年十月二十一日に奉納された際の記録フィルム(八ミリ)映像が残されています。竹製のササラという楽器を擦(す)り鳴らす華笠(はながさ)が四方を固め、七人の笛の演奏と五人の唄い手に合わせて、大振(オオブレ)と呼ばれる先導役のリードで雄獅子二頭と雌獅子一頭が華麗な舞を繰り広げます。
 かつての獅子舞は、秋の例大祭に奉納されました。祭りは十月二十日と二十一日の二日間で、獅子舞は、二十日のブッツォロイ、二十一日の本待ちと両日とも行われました。ブッツォロイでははじめ明光寺(みょうこうじ)境内で一庭(ひとにわ)、次に村の中央にある元の名主屋敷前で一庭、日吉神社(ひよしじんじゃ)境内の土俵に場所を移して再び一庭摺(す)ります。本待ちは明光寺で一庭摺った後、法螺貝を先頭に「通り神楽」という曲に合わせて行列を組み、日吉神社の社殿前の土俵で二庭摺るのが習わしだったといいます。
 獅子役は、小学校三年生くらいから習いはじめ、中獅子(雌)、後獅子(雄)、前獅子(雄)、大振の順に役が変わったということです。

日吉神社の秋祭りに飾られる獅子頭|写真 日吉神社の秋祭りに飾られる獅子頭。

鎌形八幡神社の獅子頭|写真 鎌形八幡神社の獅子頭。