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嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】

COLUMN

5.コラム:下里(しもざと)観音の観音講

観音講(かんのんこう)のはなし

 小川町下里の大聖寺(だいしょうじ)には観音堂があり、ご本尊の如意輪観音(にょいりんかんのん)がお産の神様として、周辺地域に広く信仰されています。明治のころまでは、住職がこの観音様を背負って各地を出開帳(でかいちょう)をして歩いたといいます。観音講で代参のお参りした人は、講員の人数分のお札を受けて持ち帰り配布します。
 祭りは、四月と十月の二十日に近い日曜日で、参詣者が多いのは午前十一時から午後二時ごろまでです。一時間毎に護摩を焚いて祈願を行います。祭りが年二回あるのは、お産の月に近い方の祭りにお参りに来た人が、無事お産がすむと、もう一回のお祭りにもお礼参りにきてもらえるからだといいます。

観音堂|写真1
参詣者でにぎわう観音堂。
観音堂|写真2観音堂|写真3観音堂|写真4

代参講(だいさんこう)のはなし

 講組織の構成員が籤(くじ)などを引き、毎年一人とか二人が、組織を代表して、社寺などに参詣する事を代参といい、組織を代参講といいます。組織の規模は、数戸から数十戸くらいとさまざまです。嵐山町では、近くは小川町の下里の観音様、埼玉県内では、長瀞町の宝登山、大滝村の三峰神社、近県では、群馬県の榛名神社、神奈川県の大山阿夫利(おおやまあぶり)神社、栃木県の古峯(ふるみね)神社などに代参で参詣しました。参詣した折りに講員分のお札を受けてきて、帰ってくると、それらを配りました。

  • お札の授与|写真
    お札の授与。
  • 奉納されたお札|写真
    奉納されたお札。

安産のお札|写真 安産のお札。