嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】
5.雨乞いと水神様|村の行事,稲作の行事
丘陵地域の農業用水は溜池(ためいけ)に貯えられた天水に依存していました。そこで、日照りが続き、水不足になると各地で雨乞(あまご)いが行われました。町内各所には雨降りにご利益のある神社が祀られていて、また群馬県榛名神社へ祈願に出かけた地区もあります。
古里ではかつては馬内(もうち)地区に祀られていた明トキ大明神(みょうときだいみょうじん)を中心に行っていました。熊谷市上之(かみの)の雷電神社(らいでんじんじゃ)からお水をいただいて来る間、残った者が鉦(かね)を叩き続けます。また、境内にある井戸で白鰻(うなぎ)をみつけて捕ると雨が降るといわれたそうです。
※トキ=敵の字の右側が欠
ひでり
【夏越しの風景】
雨の日が何日も続くと、晴れることを願う天気祭りの行事が行われます。雨が降り続き温度が上がらないと凶作になりますが、「日照りに不作なし」といい、部分的に干害(かんがい)の被害があっても、全体的に見れば収穫が多くなるのです。しかし、晴れた日が続き、日照りになると、田植えができなくなったりするので、今度は雨乞いをすることになります。