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嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】

7.家の神々|家の行事

 家にはたくさんの神様がいると考えられていました。正月を迎えるにあたり、注連飾りや松飾り、お供え餅をそれぞれの神様に供えます。供える場所は家によって多少異なりますが、嵐山町ではおおむね次のような場所だったようです。
 家の中には、年神様・大神宮様(だいじんぐうさま)・恵比須様(えびすさま)・オミタマ様・オカマ様・荒神様(こうじんさま)・床の間・俵・仏壇。屋敷まわりでは、門松・井戸神様・便所神様・氏神様。そのほか、土蔵・納屋・墓地・字の鎮守様に供えました。
 供える場所は、必ずしも「○○神様」と呼ばれるところとは限りませんが、日頃から家の平穏無事を守ってくれる存在であるという意味では共通しているようです。
配置図

神社へのお供え|写真 いつもお守りしてくださる神社へもお供え餅を供えます。

便所神様|写真 便所にも神様がいます。便所神様とも雪隠神様とも呼ばれます。写真は鎌形の簾藤久史さんの家の便所神様。

門松|写真 主屋のトボグチの正面に立てられた門松。
古里の安藤武さんの家。

蔵|写真 古里の安藤武さんの家の蔵。蔵の扉の前に注連飾り・お神酒を供えます。蔵の前にも門松を立てます。

井戸神様|写真 なくてはならない水を守る井戸神様。写真は鎌形の簾藤惣次郎さんの家の井戸。

簾藤家の氏神様|写真 家を見守る氏神様へのお供えは欠かせません。写真は鎌形の簾藤惣次郎さんの家の氏神様。

安藤家の氏神様|写真 古里の安藤武さんの家の氏神様。

恵比寿・大黒様|写真 古里の安藤武さんの家の恵比須・大黒様。

神棚|写真 古里の安藤武さんの家の神棚。大神宮様を含めて5つの神様にお供え・注連飾りなどを供えています。

床の間|写真 古里の安藤武さんの家の床の間。安藤家では床の間の幣束が年神様です。正月用の掛け軸を掛け、半紙にお供え餅・注連飾り・昆布を供えます。そのほか、正月用の花瓶に松・紅白の南天・蝋梅を飾ります。

注連飾り|写真 古里の安藤武さんの家ではザシキの長押(なげし)に注連飾りを飾る家例です。どうしてここに飾るのかは伝わっていません。