嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】
4.松飾り 注連飾り(しめかざり)|家の行事
二十八日か三十日には家中の神様に餅を供え、松や注連縄(しめなわ)・弊束(へいそく)などを飾りました。すべて年男の役目です。年男は一家の主が務めます。飾る日については、一夜飾りはよくない、クンチ(二十九日)はよくないと言われます。門松は母屋(おもや)のトボグチ(入口)の正面に対になるように立てます。三階松か五階松に竹や榊(さかき)を添え、縄で松杭に結びつけました。太郎丸では神葬祭(しんそうさい)を行う家は三階松・竹・梅を、仏葬祭の家では三階松だけを門松にします。
そのほか、トボグチや氏神様には注連縄に八丁注連を、恵比須様やオカマ様、井戸神様など家中の神様には弊束・松を飾ります。松はこの日の朝に山からとってきたもの、注連縄は収穫したばかりの稲藁(いなわら)でなったものです。
このような正月飾りは、飾る場所は減っても今でも行われています。