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嵐山町web博物誌・第1巻「嵐山町の動物」

第3章:草むらの主な動物たち

第1節:山すそや路ぼうの草むら

6.開けた草地に多い昆虫類

コガタルリハムシの写真春、河原などの原っぱにあるギシギシの大きな葉を見ると、コガタルリハムシがたくさんついています...全文  草地でもほとんど地表が見えているような場所もあります。ハルジョオンやヨモギ、エノコログサといった背丈の低い草が生え、ここではそうした植物と関わりのある動物たちがくらしています。ウスバシロチョウはもともと山沿いに見られるアゲハチョウの仲間ですが、嵐山町では今から約20年前に突然あらわれ、以来、都幾川ぞいの草地に毎年発生しているようです。
 草食性で草の実を食べるゴモクムシ類は、雑草がはびこるのを押さえるのに一役かっているようで、地味ながら人の暮らしに貢献している昆虫です。しかし草地にいるのはこうした良い虫ばかりでもありません。クモヘリカメムシなど有名な農業害虫の発生場所にもなっています。

開けた草地の写真
開けた草地には草花も多く、意外に多くの動物が見られます。こうした草地を保つには適度な草刈や野焼きが必要ですが、河川敷など氾濫によって自然に草地が保たれる場所もあるようです。

 
  • ゴミムシの写真
    ゴミムシはどこにでもいる、何の特徴もない黒い甲虫ですが...全文
  • ヒゲブトハナムグリの写真
    5月中旬ともなると、開けた草地にはヒゲブトハナムグリが地中から...全文
  • クモヘリカメムシの写真
    緑色の細長い体をしたクモヘリカメムシ。イネ科植物に多く...全文
  • モンキチョウの写真
    早春のよく晴れた日、モンキチョウが飛び出しているのを...全文
 

 トノサマバッタの写真トノサマバッタは広い草原が大好きで、嵐山町では都幾川の河川敷や畑の周りなどに見られます。飛ぶ力が強いために、新しくできた広い草原へいち早く移動し、すみつきます。

 バッタは、原っぱの代表的な昆虫です。夏や秋の草はらに足を踏み入れると、きっと「パタパタパタ」とバッタが飛び立つことでしょう。足元近くを飛びはねたり、遠くへ飛び去ったり、飛び方はバッタの種類により違います。足元をピョンと跳ねるだけのオンブバッタは数が多く、捕まえやすいバッタです。トノサマバッタのように数十メートルも向こうへ飛び去ってしまうバッタを採るのは、コツがいります。また、すべてのバッタが同じような草はらにいるのではなくて、種類によって好みの草はらが異なっています。どんな草はらにはどんなバッタがすんでいて、どのような飛び方をするのでしょうか?身近な草はらのバッタを調べてみませんか。そして、捕まえたら、顔の姿や、足の形、ハネの模様など、じっくり観察してみてください。

 
  • クルマバッタの写真
    クルマバッタは、丘陵地では...全文
  • クルマバッタモドキの写真
    クルマバッタモドキは、姿が...全文
  • クモヘリカメムシの写真
    やや小さめのイボバッタ...全文
  • モンキチョウの写真
    ショウリョウバッタは、三角形の頭...全文
  • モンキチョウの写真
    オンブバッタは頭がとがっていて...全文
 
 
  • レンゲとミツバチの写真
    レンゲ(正しくはゲンゲ)などのマメ科植物は、空気中のチッ素を固定する働きが...全文
  • レンゲの蜜を吸うコマルハナバチの写真
    レンゲやクローバー(シロツメクサ)にはコマルハナバチやトラマルハナバチがよくおとずれます...全文
  • 蜜を集めるミツバチの写真
    レンゲ畑ではミツバチが盛んに蜜を集めています...全文
 
 
  • ヨモギの写真 草もちをつくるのにヨモギは必需品。もち草とも呼ばれ、どこにでもある草です。血止めなどその薬効は特に有名ですが、この草にどんな虫がついているかは意外と知られていないのではないでしょうか。
  • キクグンバイの写真
    キクグンバイはハネが透明で、荒い網目状をしています。ヨモギなどキク科植物の汁を...全文
  • アイノカツオゾウムシの写真
    河川敷の原っぱに生えるヨモギには、このアイノカツオゾウムシがよくついて...全文
  • ハスジカツオゾウムシの写真
    ヨモギがあればどこにでもいるのがこのハスジカツオゾウムシ。体が太く、背中に...全文