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嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】

7.蔵開き|家の行事

 一月十一日は蔵開きです。その年初めて土蔵の扉を開け、米をつきました。必ず一臼はつかなければ遊びに出てはいけないことになっていました。「米一はり ついて遊ばん 蔵開き」という句もあったといいます。この日に小正月用の米や小豆などを出して繭玉(まゆだま)作りの準備をしました。
 また、神様に供えていたお供え餅をくずして、雑煮や汁粉にして食べます。この日には細かく刻むだけで、二十日の恵比須講(えびすこう)の日に雑煮に入れて食べたという家もあります。
 「正月も一段落」という日でした。

蔵開き|写真 その年初めて開く蔵の扉。昔は商家の場合にはこの日から取引を開始したといいますが、農家の場合には仕事始めの意味もあったようです。写真は吉田の小沢 勝さんの家。

お供えと注連飾り|写真 蔵の前におかれたお供えと注連飾り。