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嵐山町web博物誌・第7巻【祭りと年中行事編】

5.仕事始め|家の行事,稲作の行事,畑作の行事

 正月の二日は仕事始めといい、炭焼きなど山の仕事をしている家では山へお神酒・米・塩・お供え餅を持っていき鎌で枝をはらったところに供えました。お神酒(みき)・オサゴ・のし餅を持っていったという人もいます。これを山入りまたは山初めといいます。六日に行うことになっていた家もあります。この日に小正月のモノツクリに使う木をとってくることもありました。
 また、田や畑には鍬(くわ)を持っていきサクを切る真似をして、幣束(へいそく)をつけた松飾りを立て、山入りと同じ供え物を供えました。これを鍬入れといいます。
 いずれも、その年の恵方(あきのかた)の方角にある場所を選びました。儀礼的に仕事を模擬演技(もぎえんぎ)することで一年の繁栄を祈ったのです。

山の仕事

山入り|写真
「一年間、無事に山仕事ができますように」。

お供え物|写真 お供え物。

田畑の仕事

鍬入れ|写真
畑での仕事始め。サクを切る真似をします。菅谷の栗原勝さんによる再現。

榊と幣束|写真 榊と幣束を立てる。