嵐山町web博物誌・第3巻「嵐山ジオロジア」
第1節:古い地層や岩石―約2300万年以前
第1節:古い地層や岩石 ― 約2300万年以前
上の図は、外秩父山地から比企丘陵にかけての地質断面図です。嵐山町の大平山から平沢、市野川、粕川、滑川町の二ノ宮山を経て滑川にいたる部分にあたります。
- 奈良梨断層(市野川の谷)をへだてて両側に見られる三波川結晶片岩と太郎丸深成変成岩類は、地下深くまで広がっていると考えられます。
- 三波川結晶片岩の上には、移動地塊の金勝山石英せん緑岩と寄居層が緩い角度の断層でのり、現在ではその一部が残っています。
- おもに奈良梨断層より北側の地域に、新第三紀中新世の地層が、七郷層、畠山層、小園層、荒川層、福田層の順に堆積しました。このうち小園層と荒川層の堆積域は、奈良梨断層の北側だけでなく、南側にも広がりました。
- これらの地層の堆積中やその後の断層活動によって、現在では地層や岩石は図の様な複雑な配置を示しています。
この節では、「太郎丸深成変成岩類・三波川変成岩と中央構造線」そして「金勝山石英せん緑岩と寄居層」について説明します。
第1節:古い地層や岩石―約2300万年以前