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嵐山町web博物誌・第1巻「嵐山町の動物」

第4章:河川・池沼と田んぼに見られる主な動物たち

第2節 水辺、河原に見られる動物

8.都幾川河原の小さな虫たち

都幾川の河原にわずかに残るススキ原。最近ではセイタカアワダチソウやオオブタクサなどの帰化植物が広がり、大きなススキの株はほとんど残っていません。とてもせまい場所ですが、それでも他では見られないめずらしい生きものたちがたくさん見つかります。
都幾川河原のススキ原の写真

 都幾川の河原には、いままで知られていなかった小さな生きものが数多く生活していることがわかりました。特にアリの巣の中で生息する生きものは珍しい種がいくつも発見され、ほかにも豊かな自然の残る河川敷でしか見られない種や、新種の昆虫などがいくつも見つかっています。二瀬橋から学校橋にかけての河原は自然のよく残されている場所で、こうした生きものたちの宝庫です。ぜひ、そのままの状態で残していきたいものです。

クロジュズヒゲアリヅカムシの写真 河原の石下につくられたトビイロシワアリの巣内に、クロジュズヒゲアリヅカムシを見つけました。アリの巣内にすんでいる好蟻性の甲虫で、全国的にもたいへんめずらしい種です。県内では嵐山町から東松山市にかけての都幾川周辺で見つかっています。

 
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