嵐山町web博物誌・第3巻「嵐山ジオロジア」
第1節:嵐山渓谷の川原の石
2.火成岩
地下で生成されたマグマが冷えて固まってできた岩石です。
地下深くで時間をかけてゆっくり冷えて固まった深成岩と、地表付近で急冷された火山岩に区分されます。
嵐山渓谷の川原では火山岩は見あたりません。
深成岩は、石英せん緑岩が1種類のみで、これは上流の小川町の金勝山に大きな岩体があり、ここから運ばれてきたと考えられます。
火成岩 | 火山岩 | 流紋岩 | ||
安山岩 | ||||
玄武岩 | ||||
深成岩 | 花こう岩 | |||
石英せん緑岩 | ||||
せん緑岩 | ||||
はんれい岩 |
深成岩(しんせいがん)
深成岩は、地下深くでゆっくり時間をかけて冷却されたため、全体に鉱物が十分に大きく成長しています(斑晶〈はんしょう〉といいます)。
マグマの化学組成の違いによって生じる鉱物や組み合わせに違いがあり、岩石名がつけられています。
石英せん緑岩(せきえい - りょくがん)
花こう岩とせん緑岩の間の化学組成の岩石です。
角せん石と長石の結晶が目立ち、わずかに石英が含まれる岩石です。
角せん石がごま(黒ごま)状に点在しています。風化すると薄茶色に汚れた感じがしますが、新鮮なものは美しく、ごま塩石などと呼ばれ、きれいに磨かれて墓や壁石の石材に利用されます。
第1節:嵐山渓谷の川原の石