嵐山町web博物誌・第3巻「嵐山ジオロジア」
第2節:化石
COLUMN
放散虫化石
放散虫は単細胞生物(原生生物)の一種で、海水中を浮遊している生物(プランクトン)です。
大きさは数十μm〜数mmのものがありますが、ほとんどのものは0.1mm程度のものです。
細胞質の中に二酸化ケイ素を主成分とする骨格をもっていて、竹の子型や帽子型など種ごとに違った形をしています。
チャートと放散虫化石
チャートの主成分も二酸化ケイ素ですが、その多くが放散虫骨格の成分が集まった生物岩です。
そのため、チャートをフッ酸で溶かすと放散虫の化石が見つかることがあります。
なお、二酸化ケイ素はガラスの主成分でもあります。
代表的な示準化石
放散虫は先カンブリア時代から現在までいますが、進化が速いために、化石が見つかると地層の地質年代を決めるのに役立ちます。
放散虫は代表的な示準化石となっています。
小川町のチャートからは、中生代トリアス紀(三畳紀)の放散虫化石が見つかっています。
また、嵐山町の将軍沢の泥岩層からは新生代中新世の放散虫化石が発見されています。
第2節:化石