嵐山町web博物誌・第2巻「プランタ」
第3節:注意すべき植物
1.トゲのある植物
野や山に分け入ると、植物のトゲで、けがをすることもあるので注意が必要です。
- サイカチ
- 幹や大枝に小枝が退化変形した鋭いトゲがあります。トゲは、何回も分岐を繰りかえします。
- ノイバラ
- 高さは2mほどになる落葉低木です。新枝は緑色で、托葉の基部に対になった鋭いかぎ状のトゲがあります。
- モミジイチゴ
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落葉低木。葉は互生して鋸歯があり、掌状に3〜5裂します。葉柄(ようへい)や葉脈にもトゲがあります。
名は葉の形がモミジの形に似ていることによります。 - サルトリイバラ
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葉は表面に光沢があり、円形から楕円形で長さ10cm前後になります。節ごとに曲がった鋭いトゲがあります。名前に「イバラ」とありますがユリ科の植物です。
名前は、サルがトゲに引っかかるとの意味ですが、実際に引っかかるものは衣服をまとう人間の方かもしれません。 - ノアザミ
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アザミはその鋭いトゲで有名です。名前の由来も、きれいな花に引かれて近づくと葉のトゲにさされる、つまり「あざむく」から来たという説があるほどです。
アザミの仲間は夏から秋にかけて花が咲くものが多いのですが、このノアザミは春に咲きます。秋にはノハラアザミが見られ、こちらもトゲがあります。 - カラスザンショウ
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幹や枝に短いトゲがあります。古くなるとトゲは無くなり、トゲの基部であるイボ状の突起だけが残ります。若い枝は緑色で、生の枝は強い臭気があります。
この仲間のサンショウやイヌザンショウの茎にもトゲがあります。
第3節:注意すべき植物