嵐山町web博物誌・第2巻【植物編】
第3節:C地区の植物
3.都幾川の桜並木
都幾川の桜並木は、嵐山町が昭和61年と62年の2年間にわたり計画したものです。
昭和61年は学校橋から二瀬橋間の約1kmに135本を、昭和62年は二瀬橋から鎌形八幡橋の間約1kmに117本のソメイヨシノを植栽しました。
町内外の方々からの寄贈金により寄贈されたソメイヨシノは、植樹の際、1本1本に寄贈者の氏名が書かれた看板が掛けられました。
コラム:ソメイヨシノとヤマザクラ
ソメイヨシノ
平沢寺のソメイヨシノ栽培
ソメイヨシノは、江戸時代末期に江戸染井村(東京都豊島区駒込)の植木屋が、吉野桜として売り出したのが始まりといわれています。
奈良県吉野山のヤマザクラと混同されやすいため染井吉野(ソメイヨシノ)と名付けられました。
エドヒガン系品種とオオシマザクラ系品種との雑種で、日本各地にもっとも広く植栽されています。
4月の初め、葉のでる前に、径3〜3.5cmで淡紅白色の花が開き、花見の主体になっています。
ソメイヨシノは、すべて接木等の栄養繁殖によって栽培されているものです。
現在は日本を象徴する栽培品種となっています。
嵐山渓谷にも見事なソメイヨシノがあります。
ヤマザクラ
ヤマザクラの花
葉と花が同時に開くのが特徴です。
嵐山町でよく見られる桜としてヤマザクラがあります。
ヤマザクラは、日本の野生の桜の代表的な種で、和歌にも数多く詠まれています。
サクラの仲間では寿命が長く大木になります。多くの場合葉芽と花が同時に開くので、これがソメイヨシノと区別する大きな特徴です。
開花時期は、ほぼ同時期ですが、ヤマザクラの方が少し遅いようです。
ヤマザクラは同一地域の個体内でも個体変異が多く、開花時期、花つき、葉と花の開く時期、花の色の濃淡と新芽の色、樹の形など様々な変異があります。
第3節:C地区の植物