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嵐山町web博物誌・第1巻「嵐山町の動物」

第6章:野生動物の保護

第1節:嵐山町の自然保護活動

2.オオムラサキの森・蝶の里公園

地図イラスト
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 「オオムラサキの森」は埼玉県から町に贈られた雑木林で、目的に応じて4種類に区分されています。またこの森には「オオムラサキの森活動センター」があり、嵐山町の「オオムラサキの森づくり」の活動拠点にもなっています。
 「蝶の里公園」と「ホタルの里」はオオムラサキの森に隣接して町が整備した自然保護地です。3つの保護地が一体となって、すばらしい自然環境を保っています。観察遊歩道や各施設については、生きものがすみやすいように様々な工夫をこらし、もとからある自然を生かしています。ホタルの里では菅谷館跡より流れる湧水を利用し、もとからいるゲンジボタル、ヘイケボタル2種類のホタルが自然に増えるよう、環境を整備しています。

 
  • オオムラサキの森の写真オオムラサキの森
  • 蝶の里公園の写真蝶の里公園
 
確認されたチョウの写真
オオムラサキの森・蝶の里公園周辺で確認されたチョウ全69種
  • アゲハチョウ科(11種) 1 ウスバシロチョウ・2 ジャコウアゲハ・3 ホソオチョウ・4 アオスジアゲハ・5 キアゲハ・6 アゲハチョウ・7 オナガアゲハ・8 モンキアゲハ・9 クロアゲハ・10 カラスアゲハ・11 ミヤマカラスアゲハ
  • シロチョウ科(6種) 12 モンシロチョウ・13 スジグロシロチョウ・14 ツマキチョウ・15 キチョウ・16 ツマグロキチョウ・17 モンキチョウ
  • タテハチョウ科  テングチョウ亜科(1種) 18 テングチョウ  マダラチョウ亜科(1種) 19 アサギマダラ
  • タテハチョウ亜科(16種) 20 サカハチチョウ・21 アカタテハ・22 ヒメアカタテハ・23 クジャクチョウ・24 ルリタテハ・25 キタテハ・26 ヒオドシチョウ・27 スミナガシ・28 オオウラギンスジヒョウモン・29 ミドリヒョウモン・30 メスグロヒョウモン・31 オオムラサキ・32 ゴマダラチョウ・33 コミスジ・34 イチモンジチョウ・35 アサマイチモンジ
  • ジャノメチョウ亜科(7種) 36 ジャノメチョウ・37 ヒメウラナミジャノメ・38 ヒメジャノメ・39 サトキマダラヒカゲ・40 ヒカゲチョウ・41 クロヒカゲ・42 コジャノメ
  • シジミチョウ科(16種) 43 ウラギンシジミ・44 コツバメ・45 ムラサキシジミ・46 ゴイシシジミ・47 ベニシジミ・48 トラフシジミ・49 ウラゴマダラシジミ・50 ミズイロオナガシジミ・51 オオミドリシジミ・52 アカシジミ・53 ウラナミアカシジミ・54 ミドリシジミ・55 ウラナミシジミ・56 ヤマトシジミ・57 ツバメシジミ・58 ルリシジミ
  • セセリチョウ科(12種) 59 アオバセセリ・60 ミヤマセセリ・61 ダイミョウセセリ・62 ギンイチモンジセセリ・63 ホソバセセリ・64 コチャバネセセリ・65 イチモンジセセリ・66 キマダラセセリ・67 ヒメキマダラセセリ・68 ミヤマチャバネセセリ・69 オオチャバネセセリ

※タテハチョウ科については、旧来の分類と比較しやすいよう、亜科ごとに示しました。

ホダ木の写真
伐採した木にシイタケのホダ(種木)を埋め込みます。
 オオムラサキの森や蝶の里公園の周辺を歩いてみると、じつに多くの動物と出会えます。チョウの仲間はこれまでに69種類が確認されていますが、この中で50種類くらいが季節ごとに、ふだんからふつうにみられます。敷地内ではこうしたチョウがさらに多くみられるよう、それぞれのチョウの幼虫が食べる草木や成虫の蜜源となるブットレアなどの花を植えています。また蝶の里公園では、それぞれの場所に「アゲハチョウの花園」や「ベニシジミの広場」などチョウの名前をつけて、その種が好む環境を保つよう手入れしています。
 オオムラサキの森では、オオムラサキを代表とする雑木林の動物がたくさん見られるよう、じゃまになる草を刈ったり、木を切って切り株から新しい芽を出させるといった手入れをおこない、雑木林を維持しています。また伐採した木はシイタケのホダ木として利用し、ボランティアの皆さんのちょっとした楽しみにもなっています。

ブットレアの花の写真 様々なチョウが訪れるブットレアの花。アゲハチョウの花園に植えてあります。

キダチの写真 キダチの葉は、アゲハチョウ類の幼虫が好んで食べます。敷地内にはこうしたチョウの幼虫が食べる草木をたくさん植えてあります。