第6巻【近世・近代・現代編】- 第5章:社会
消防
機構改革後初の消防点検 好評裡に終了
従来、消防団は自動車ポンプ四台可搬一三台を有し、定員二一二名が六分団に編成されて消防活動を実施して来た。団員二一二名の最近における町内在住実態調査によれば、定員中町内勤務が半数町外勤務が半数という率を示し、逐次他市町村へ労働力が流出する傾向が見られる。非常時に備えて団員の少数精鋭主義、消防車の機動力強化が昨秋改革の主な事由であった。
改革後は、消防車五、定員九五名に減員して、これを二分団に編成外して町内全域の防備に当ることとなった。又別に自治消防団実施要項を定めて、従来の可搬を主力とする各地区自治消防団十一団を設置し、本団に協力して町内の防災治安に当ることとなっている。
十二月八日は消防機構改革後初の消防検閲とあって、九五の団員は開式当初より張り切った気勢を見せて町長の検閲宣言に対した。
この朝は今年初めての大霜で、寒気は非常に強かったが、一点の雲もない絶好の消防日和に恵まれた。
国旗町旗掲揚、消防殉職者に対する黙祷は菅小鼓笛隊も参加して、いと厳粛に行われた。服装規律、機械器具の点検、ポンプ操法、分列行進等も順調に進んで、放水試験は都幾川原に出動して一斉に開始された。放水の飛沫が初冬の日光を反射して二重の紅光【虹光?】を生み、一瞬都幾川原は一大美景を現出して観覧者を喜ばせた。
再び菅中校庭に引上げて町長の講評訓示、表彰状の伝達、来賓祝辞等が続行された。規律、基本、訓練に於ける精神力がやゝ稀薄である。一層の努力を望む。その他は各部門の技術において昨年度に此【比】し非常な上達が見られて大変結構であったことなど、講評、祝辞の主要素であった。
当日の表彰者は次のとおり
一、県消防協会表彰
一等功労賞 団長 高崎武治
二〃 副団長 中島重男
三〃 分団長 小林盛雄
消防功労者 町議 山岸宗朋
技能賞 副分団長 田島三津也
二、同小川支部表彰
一等功労章 副団長 中島重男
二等功労章 分団長 小林盛雄
〃 副分団長 高瀬光次
三等〃 部長 松浦博
〃 〃 高橋鉦吉
〃 〃 星野文男
〃 〃 長島貞夫
表彰徽章 班長 井上一喜
〃 〃 内田章
〃 〃 田島信作
三、町表彰(火災予防ポスター入賞)
金賞小四 小林洋子 鎌小
〃五 長谷部貞子 菅小
〃六 中静久美子 〃
中一 細内隆司 菅中
〃二 田中みよの 七中
〃三 久留田みや子 菅中
銀賞小四 福島健司 七小
〃五 井上和彦 〃
〃六 飯島孝枝 〃
中一 市川義郎 菅中
〃二 富岡宏江 〃
〃三 中村米子 七中
鋼賞*1小四 河野正平(菅小)
〃五 忍田まるみ(菅小)
中村光春(七小)
加藤陽子(鎌小)
小六 細川秀一(菅小)
吉野栄(鎌小)
中一 江森不二男(菅中)
内田美津江(七中)
〃二 中村晴恵(菅中)
高橋矢枝子(七中)
〃三 市川草子(菅中)
設楽恵美子(七中)*1:鋼賞は銅賞の誤りか。
『嵐山町報道』180号 1968年(昭和43)1月20日