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第6巻【近世・近代・現代編】- 第5章:社会

第2節:福祉・社会活動

新生活運動

解説

新生活運動協議会近く結成

昭和三十年(1955)八月に、時の総理大臣鳩山一郎氏によつて提唱された新生活運動は、大臣の演説にのべられているように、
①国民が、日常生活を、現在より、もつと合理的に、文化的に、道義的に高めていこうとする運動であり、
②この運動の主体はどこまでも国民自体であつて、国民は自分で努力し工夫して、身辺に存する、不合理、非文化、不道義な問題を解決していく、
③こうして国民は当面の問題を解決して、個人の福祉を増進するのであるが、この運動を実践している中に自然と「明るい家庭や、楽しい社会や、美しい国土」を建設しようという理想的精神が国民全般に醸成されて来る
④それでこの運動は、各地域や、各職場で、自発的、自治的に盛り上げられるべきであり、
⑤この運動を推進する団体は、問題解決のために、行政機関をはじめ、各種の関係団体と緊密な連繋をとり、これ等の力を綜合的、有機的に活用して効果を上げることが必要である。という性格と、目的をもった運動であるということが出来る。
総理大臣の提唱により、この年(1955)九月に中央に新生活運動協会が出来、三十一年(1956)にこれが、財団法人新生活運動協会となり、地方では三十二年度までに全国都道府県に新生活運動推進協議会が出来た。
この気運に乗じて、全国市町村にもその半数以上に、新生活運動団体が結成され本村でも、三十四年度に、社会教育費中に予算二万円を計上し、教育長所管事務として、この運動を推進することゝなつた。

『菅谷村報道』100号 1959年(昭和34)6月10日
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