第6巻【近世・近代・現代編】- 第3章:産業・観光
八日会水稲共進会
私達の八日会では恒例の水稲共進会の審査を去る十月廿三日参加会員十七名に依って実施した。入賞者は左記の通りである。 (中村)
氏名 (反当収量、品種名)
一等 石 斗 合
中村常男 (三・三・〇・八、中生新千本)
千野久夫 (三・二・七・五、金南風)
二等
中村栄一 (三・〇・三・八、中生千本)
持田市三 (三・〇・三・七、金南風)
大久保義勝(三・〇・一・五、金南風)
田島菊 (三・〇・〇・四、金南風)
三等
永島栄 (三・〇・〇・〇、金南風)
強瀬長重 (二・九・九・二、金南風)
小林辰見 (二・九・八・五、中生千本)
安藤専一 (二・九・七・三、金南風)
永島倍久 (二・九・七・〇、金南風)
強瀬米蔵 (二・九・六・一、金南風)◎審査終了後、水稲作及其の他の問題に就き研究懇談した。結論として次の諸点を得た。
『菅谷村報道』76号 1956年(昭和31)12月25日
1成績で見る様に金南風の普及は驚く程である。品種に就いては金南風、中生千本が良い。
2燐酸、加里分の増施と無硫酸根肥料の施肥が必要である。
3農作物の増産に就ても村当局農協一体となって適切な施策を講ず可きである。
八日会事業計画
八日会は昭和三十三年度の事業計画を次のように決定したが全会員張切つて自己の研究に進む覚悟であると云う。
『菅谷村報道』86号 1958年(昭和33)1月25日
一月 新年宴会 一人一研修立案 俳句会
二月 農家経営診断(関根先生)
三月 衛生講話(宮崎先生)
四月 蚕桑研究会(花見兼現地視察)
五月 畜産研究会
七月 話し方研究会
八月 科学研究会(田畑先生)
九月 水稲審査会
十二月 反省会 俳句会 来年度事業の立案
八日会総会
八日会は去る一月八日新年祝賀会を兼ね三十三年度総会を七郷中学校において開催した。来賓として青木村長及び市川農協組合長を招き盛会であつた。尚左【下】記の如き三十四年度事業計画を討議承認した。
『菅谷村報道』97号 1959年(昭和34)2月15日
月別 行事 備考
一月 総会及新年宴会
俳句会 講師 安藤専一氏
二月 水稲作の研究普及員農協懇談会 農業組合長
三月 農事放送の実際 先進地視察
養豚研究会
四月 林業試験場見学 鉢形及玉淀
花見会
五月 村政研究会(主として予算に就いて) 村長
六月 休会
七月 養蚕座談会(夏秋蚕の飼育及経営) 指導所技師
八月 県会傍聴 浦和
映画鑑賞
九月 科学座談会(月ロケット等) 田畑先生
一〇月 水稲審査会 会員圃場
一一月 休会
一二月 反省会
来年度事業の立案
附記
八日会は会員三十数名にして、良い家庭人、良い社会人になる為に、真剣に努力を重ねてゐる修養団体である。(中村常男氏提供)
八日会水稲成績
八日会(会長久保寅太郎)では十月十九日、会員三八名の水稲を審査し、左のとおり入賞者を決定した。
『菅谷村報道』106号 1959年(昭和34)12月10日
反当収量
一等 藤野守一 三・一九
二等 田島菊 三・一九
〃 永島栄 三・一二
三等 中村栄一 三・〇一
〃 松本茂 三・〇八
〃 小沢文定 二・九八
〃 新井重秋 二・九八
〃 永島倍久 二・九三
※八日会句会については、「八日会句会の農民俳句」を参照。