第6巻【近世・近代・現代編】- 第3章:産業・観光
村有林管理を大根将へ
採草、雑木の刈取等を條件村有林、主要樹木の育成を目的として、此の程村では、この管理を大根将*1の全区民に委託し、十年間の契約期間を定めて、採草、落葉の利用、雑木の刈取等の利用権を認めて契約を結んだ。この村有林は将軍沢字南鶴の山林二町六反九畝と、将軍沢字仲町の山林三町四反九畝の二つで、南鶴の山林は大蔵区長大沢久三氏が代表で区民三七名、仲町の山林は将軍沢区長鯨井軍次氏、根岸区長小沢武夫氏が代表で将軍沢三九名、根岸五名の区民が利用することになつている。契約事項に定められた利用権の内容は概略次の通りである。
『菅谷村報道』30号 1953年(昭和28)2月25日
1 採草、落葉の利用
2 雑木の刈取(松、杉、檜以外)
鉄塔下の雑木林は、雑木林として育成管理する
3 松林については(天然生のものを含む)
松樹の生長に伴い林相を害せざる程度で稚樹の整理を認める
4 樹令【齢】が経過し間伐の必要ある場合は村長と協議の上処理すること
5 その他管理上必要ある場合は村長と協議のこと
尚利用者は責任を以つて良心的に管理をなすことを条件として利用料を徴せず契約条項に違反した場合は解約することとなつている。
*1:大根将(おおねしょう)…大蔵、根岸、将軍澤の3地区を指す。