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第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政

第4節:平成

嵐山町

町長退任のごあいさつ

前嵐山町長 関根昭二|写真
前嵐山町長 関根昭二

 空行く雲にも吹く風にも秋の気配の感じられる季節となりました。町民の皆さまには、お元気にご活躍のことと存じます。
 さて、私は町長として就任以来五期二十年の長きにわたり、町民皆さまのご指導とご支援をいただきながら、今日まで嵐山町の発展と住民福祉の向上のために、懸命の努力を続けてまいりました。
 幸い議会の皆さま方のご理解と町民皆さま方のご支援により幾多の仕事を成し遂げることができました。皆さま方に心から感謝を申し上げる次第であります。私には三つの事業が印象的であります。
 第一に、新庁舎の建設であります。庁舎位置の決定には、政治生命をかけて戦ってまいりました。幸い住民のご理解とご努力を得られ、今日の位置が決定されたのであります。庁舎は高台にあり、地理的にも町の中心部にあります。市街地の皆さま方からは、山間部すぎるという多くの不満と反対の声が寄せられました。しかしこの地を訪れる人々はこの地理的背景を喜ぶと共に、近代的施設に賞賛の言葉を述べられております。
 第二は花見台工業団地の完成であります。この地の大部分は山林で、後継者もなく山は荒れており、折からのバブル景気で何とかこの地を活用できないかとの人々の要望に応えるべく県企業局のご協力をいただいて百ヘクタールに及ぶ山林の開発に乗り出したのであります。主に北部地区の方々の所有地であり、先祖伝来の土地を手放すことは金銭に変えられない思いであったろうと思っております。かくして今日、この地に四十数社の企業が進出して活動しておりますことは、町にとっても大きな税上の効果があるものと期待しておるところであります。
 第三は、嵐山小川インターチェンジの供用開始であります。このインターは、当初の計画からすれば十年の歳月と百二十億の財政負担が投資されております。我々町民にとりましての長い悲願でありましたが、このインターの開通によりさらに飛躍的な発展が期待されるのであります。
 さてこれら諸事業はすべて町民各位のご理解と議会のご協力、そして職員の一致団結の結果でありまして、私一人では到底なし得ない事業であります。私は町民皆さま方のこの二十年間にわたりますご協力に心から感謝とお礼を申し上げますとともに、町民皆さまのご健勝と嵐山町の限りない発展をご祈念申し上げまして、退任のごあいさつとさせていただきます。

嵐山町広報『嵐山』161号 2004年(平成16)10月1日
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