ページの先頭

第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政

第2節:昭和(町制施行前)

旧菅谷村・七郷村

菅谷村紛(も)める

比企郡菅谷村では五日村会 を招集し杉田富次村長、大野助役、高橋亥一外四名で開会。金井柳作、杉田番頭、関根清一、島風「次郎の五氏欠席の儘、一気に杉田富次氏を村長に再選して、感情的に溜飲を下げて終ったので、今後一騒動が免れない形勢であるが、有氏等は隣村宮前村の轍を踏むやうなことがあっては将来村治上困ると憂慮してゐる向きもある。

『武州民新聞』1933年(昭和8)6月10日

明暗の分岐点 菅谷村の将来 譲歩し円満を期せ

比 企郡菅谷村には元老派の反対を押しきって少壮派が元老派五名の欠席のまま、残る七名で前村長杉田富次氏を推薦、承諾を得たので、この筆法で行けば七月二十 三日満期となる助役問題も大野幸次郎現助役が再選確定とみて差し支へあるまい。茲に於て明瞭に元老組は敗惨したことになるが、斯くては同村に於て目下の緊 急時である学区統一は永久に不可となることになるので、同村識者は非常にこれを遺憾としてゐる。両者とも徒らに感情によって事を処理せず、広量な気宇を示 して眼前の小事に拘泥せず、同村永遠の福利のためには、自己の犠牲を場合によっては覚悟してほしいと同村識者は語ってゐた。

『埼玉日報』1933年(昭和8)6月18日
このページの先頭へ ▲