ページの先頭

第6巻【近世・近代・現代編】- 第8章:女性の活動

第3節:法人組織

嵐山町母子愛育会昭和48年度合同研修会(1973年度)

支部活動より感じたこと

               菅谷支部・新井静枝

 石油問題、物価高と目まぐるしい昨今、保健婦さんや会長さんの御指導のもとに、支部長の役をお引受けしてから早9ヵ月、皆さんの思いやりと、心からなる暖かい御支援とに支えられながら、何んとか大役を果しつつ、会の運営も軌道にのって来たのかなと1人感じられるようになりました。
 私が支部長になって、先ず一番困ったことは、この1年間どのようなことを行ったらよいのか、年間計画でした。愛育会に入会して半年、会の目的も又会員の皆さんの顔ぶれも殆んど分らない、暗中模索の中に出発してしまった訳です。そして試行錯誤、失敗を重ね歩きながら物を考えて来た次第です。
 幸いにして良きお友達、良き「アドバイザー」に恵まれましたので、紆余曲折はしましたが何とかここまでくることができました。さて活動面です。私は今までに3つのことを行ってみました。
 第1は親子で梨狩りです。食欲の秋に先がけ、参加者も多く、親子で半日のびのびと行楽をたのしみました。新鮮な梨を十分満喫できたことは勿論ですが、それにもまして、お子様達の嬉しそうな顔は、何ものにも代えがたいものでした。母親達も目を細めつつ、一緒にお相手をしながら、来年もこの種の催しものをいたしましょうとお互いに話しあったものです。
 第2は会に対する「アンケート」
 あなたは愛育会を何で知りましたか等の問いは若いお母さん方で愛育会の存在を知らず、育児に困っていらっしゃる方達が多いため、効果的な普及方法は、何がよろしいか、又折角入会していても、脱会される方がありましたので、その2つを「ポイント」に原因探求も併せ行って見ました。
 会の存在を知らせる方法としては、友人からのすすめが大変効果的であるということが分りました。ですから会員皆さまからの呼びかけを切にお願いしたいと思います。
 脱会者に関しましては、赤ちゃんが大きくなったのでという意見が40パーセントを占めていましたが、これは支部活動が乳幼児中心を意味しているようにもとれますので。健全な家族の発展(健康管理等)の催物をとり入れること等によって、脱会者を少なくできるのではないかと思います。又、会の目的、意義が分らないうちに役が廻ってくるからという意見もありましたが、これは今後皆さんと一緒に考えていかなければならない事項ではないかと思っております。
 第3は幼児の性教育について
 役場の保健婦さんの「アドバイス」のもと、参考書によって紙芝居形式により試験的実施をしましたが、これはやはり賛否両論でした。この種の教育は重要な意義を持っておりますとともに、多分に危険性をも併せて包含しておりますので長い目で、且つ会員で無理のない、正しい方向を見つけ出して行かなければならないと考えております。
 第4は「テーマ」のより良き愛育会の発展のためには
 菅谷支部は若い母親が多いため、役員も当然乳幼児連れとなり、子供の昼寝、健康上の問題等で、班活動も思うようにいっていないのが現状です。そこで役員の負担を軽くし、且つ会のより良き発展のために、次の事を提案したいと思います。

 (1) 支部長の選出には、少くとも会に2年以上参加し、十分な経験のある持主であること。十分な経験の持主であれば、会のまとめ、運営、連絡など、心おきなくでき、円滑に行きます。それが入会間もない人達に役が廻ってしまうと、大変な心の負担にもなり、それがひいては脱会の原因にもなりかねません。
 (2) 班の小規模単位制
 現在の菅谷支部では1班長単位の受持世帯が11世帯以上多く、連絡などに相当離れた所迄足をはこばれているのが現状です。留守など勘案すると苦労この上もありません。ですから地域別に班単位を検討し、「コンパクト」な班にする。
 (3)役員の削減
 班によっては役員が2人の所もあります。従って「コンパクト」な班によって役員数を1人に統一するけれども、役員とていつ子供の発熱等によって突然の出来事がないとも限りません。そんな時気軽にお願いできる親身のお友達、言うなれば「ピンチヒッター」要員を作っておくことは常日頃必要とは思いますが。

 役員9ヵ月、思いつくままをのべさせていただきました。何かの参考になれば幸いと思っております。会員の皆さん健康には注意いたしましょう。

嵐山町母子愛育会『昭和48年度合同研修会資料』
このページの先頭へ ▲