第6巻【近世・近代・現代編】- 第8章:女性の活動
菅谷地区婦人会『つどい』創刊号1958
短い糸屑
千手堂 高橋さき
一寸買い物をしても紙に包んでくれます。紐をかけてくれます。近頃は商人が人の気分をよくするため此の紙や紐にもこまかな注意をしてをります。勿体ないほど立派なものを使ってあります。心掛のよい方は其の紙も紐も決して粗末にしません。どんな糸屑でも始末をするくせをつけましょう。そうするには始末する入れ物と其の置き場を定める事が大切です。糸屑は此の箱へ。そうしてここへ。紙屑はこのかご、小切は此の抽き出しときめて置けば誰でも気のついたものが入れられます。日本の凡ての家庭がこんな心掛をもちましたならば、之による節約だけでも大したものと思います。
菅谷地区婦人会『つどい』創刊号 1958年(昭和33)11月