第6巻【近世・近代・現代編】- 第8章:女性の活動
茜雲(あかね雲)
ある日、ある所で
ビール会社社長の「くまそ」発言、渡辺政調会長の西館さんに対する発言など、ことばに対する事件がテレビを賑わしている。
ともろう会広報部『茜雲』30号 1988年(昭和63)3月30日
先日、私は用事で新幹線に乗りました。その時サラリーマン風の二人連れが隣に乗ってきました。一人の若い人が急いで列車から降りて、お土産を買ったきました。「かみさんがこの菓子が好きなんです。」といって同じ包みを二つ手に持っていました。その一つを連れの人に上げておりました。それを見て私は、自分の気持を正直に表わす態度と相手に対する気づかいを感じて、いい気分でした。
自分をさらけだすおおらかさの中には、責任もあり、自信もあってこそと、大いに見習いたいと思ったことでした。
私のふるさと
小竹愛子
佐原ばやしがきこえる
春の小川、赤とんぼ、村まつり、そんな童謡の風景がぴったりの村、千葉県佐原市観音(かんのう)【現・香取市】が私の心のふるさとです。
ともろう会広報部『茜雲』30号 1988年(昭和63)3月30日
農業中心の村で、早場米地帯なのです。田植時季には小学生も家の手伝いをしたもので、私も友達の家の田植の苗なげ(束ねた苗を植える人に投げる。)をしたものです。
バスで二十分でいける佐原は町の中心部を川が流れていて、江戸への商いの町らしく、川岸には大きな柳の並木が風にゆられ、とっしりとした店構えの家が多く残っていたものです。
九月のお祭りは、楽しい思い出です。
山車(だし)の上に大きな人形が飾られ、佐原ばやしがにぎやかにはやしたてられるのです。
佐原祭りのポスターを見るたびに、ふるさとを想い、もう一度行ってみたい気持になります。
独居老人給食サービスに参加して
米山澄子
「あー、ガスが弱くて困っちゃう。これじゃあはかどらないわ。」「ガスをもう一台借りて下さーい。」
ともろう会広報部『茜雲』30号 1988年(昭和63)3月30日
三月四日、公民館調理室でのお弁当作りはこんな事から始まった。ベテラン主婦二十余名で作る料理は手際よく、九十余のお弁当が会議室の机に並べられた。
きれいな三色ご飯、魚の照焼、煮物、揚げ物。イチゴとおいしそうな色どり。私は仕上がりを見てすこぶる良い気持。十一時には終わり、私たちも昼食を戴けるとあって、会議室はレストランに早変わり。どの人も満足な様子。私も参加できて嬉しかったし、後日好評と聞いて実に嬉しかった。
給食サービスは地域の相互護助のため是非続けてほしいし、会として協力する最も好ましい行事のひとつてはないでしょうか。
全体会見たまま感じたまま
根岸よし子
嵐山に来て一年、何もわからないまま、ともろう会に入り、今回の全体会に出ました。結果は今年出発点として模索しながら会員で作っていこうということになり、原点に戻るという事は素晴しい事で、駄目なら初めから全員で考えればよい事ですが、先日の会は少数の方の発言でなんとなく決まった様な気が致します。多数の方の疑問、意見がもったあってよいのではないでしょうか。
ともろう会広報部『茜雲』30号 1988年(昭和63)3月30日
会員の皆様、それぞれ御都合もあるでしょうが、たくさんの方が集まり、議論をし、納得のいくように話しあったらと思います。
それにはどんな愚問でも一笑に付せず、皆様で考えてほしいのです。
そうであればきっと話の輪が広がるのではないでしょうか。
信心ゆえ、過去の事はなにもわかりません。
ただ当日参加してみて感じたままを述べさせて戴きました。
十一年目に向けて
ともろう会10周年第三弾は、今後のともろう会に望むことを皆さんに出してほしいと思い、アンケートをお願いしました。その結果をここに報告し、記念号にしたいと思います。
会員42名中、半数の20名提出で、全体の声をきくというわけにはいきませんでした。
アンケート(1)
40代の会員が13名と圧倒的に多いようです。アンケート(2)
仕事を持っている人(9名)の時間のやりくりは、家事の手ぬき。行事に参加するときは、午前か午後に休みをもらうという方法をとっているようです。アンケート(3)
他団体に入っている人がほとんどで、会以外で活躍しているたのもしい会員揃いのようです。アンケート(4)
親しい友人ができたという答えがほとんどで、ひとりだけできないと言う人がいました。残念なことだと思います。アンケート(5)
行事に参加して楽しかったことの一位はスポーツ・レクリェーションで「昔の」とつけ加えていた人もいました。二位バスハイク、三位新年会と団体で楽しむ行事が上位をしめました。アンケート(6)
今のともろう会に満足していますか?の問いには、「はい」10名、「いいえ」8名。理由は 1 行事に参加するのみで交流がない。 2 マンネリ化。 3 会員数に合う行事を考えるべき。 4 ともろう会以外で充実を感じることがある。 5 参加者の気持を考えすぎるのでは? 6 自分の気持のありようで満足だったり、不満が残ったりする。アンケート(7)
会をやめたいと思ったことがある16名、ない4名。理由 1 行事に不参加が続いたとき、企画してくれる役員さんに悪いと思う。 2 行事が他団体と重なったとき、役員をやっていると対処できなくなる。 3 役員を決める時期。 4 前向きでないと感じたとき。アンケート(8)
班構成については、 1 今のままでよい。 2 4、5名にして、気楽に話し合えるように。 3 班必要なし。とあり、会員数の少なくなっている今、考えなおす必要があるかもしれない。アンケート(9)
あなたの一番楽しいときは? 1 口と身体を動かしているとき。 2 自由な時間が持てたとき。 3 趣味(ダンス、手芸、散歩、料理等)のものをやれるとき。 4 共通のテーマでとことん話し合えたとき。 5 新しいことや人に出会えたとき。 6 家庭が健康で明るい様子を見ているとき。アンケート(10)
今後のともろう会に期待すること。 1 仕事を持っている会員にも可能な運営方法を考えてほしい。 2 会員が集まって活動したり、おしゃべりしたりできる集会所がほしい。 3 年間テーマに沿った活動。 4 会員外の人たちとの交流をもっと考えてほしい。(例えば子供、老人、障害者施設を訪問し、行事などで作った手芸品等をプレゼントしたり、民謡などを読んであげたり等)アンケートを要約すれば以上のようなことでした。
もちろん半数の意見だけで判断することはできませんが、会によかれと思って出された意見だと感じました。
今後のともろう会の運営に少しでも役に立てば、広報委員会としても企画した甲斐があるというものです。ともろう会広報部『茜雲』30号 1988年(昭和63)3月30日