第6巻【近世・近代・現代編】- 第8章:女性の活動
旧菅谷村
菅谷婦人會 新春には發足か
「男女平等は新憲法以來の流行語となつたが、実際生活の面に於ては未だ道遠しの憾が強い。本村に独立の婦人団体がないといふこともこれを物語つてゐる」社会教育委員会は右【この】のやうな見地から本村婦人会の結成に乗り出し、その準備委員会として、関根操、岡村順子、杉田敬、権田由起江、水野ふき、小林まさ、杉田なみ、瀬山ふじ、長島せつ子、簾藤栄子、藤縄あき、根岸き、福島かな、矢ケ崎文子、内田キク、水野今子、女史等五十七名を委嘱來春早々結成式をあげる予定である。
婦人会の目的とするところは新しい日本婦人の道を昂揚し、生活の向上を計つて、平和なたのしい村の建設に寄與することであり、その目的達成のため講習会、座談会等で教養を高め、慰安娯楽の催をして生活をうるほはせ、生活を改善して家政の合理化を図り、孝子*1節婦*2を表彰し、靑少年を補導して風教を興す等、その他数多(あまた)の事業が計画されてゐる。*1:孝子(こうし)…よく父母に仕える子。親に孝行な子。きょうし(呉音)。(『日本国語大辞典』)
『菅谷村報道』10号 1950年(昭和25)12月25日
*2:節婦(せつぷ)…節操をかたく守る婦人。貞節な女性。(『日本国語大辞典』)