第6巻【近世・近代・現代編】- 第4章:教育・学校
公民館
公民館設置運動具体化
予(かね)て懸案中の本村公民館設置運動はいよいよ具体化して来た。村文化運動の一翼として公民館の設置は早くから村民の間に要望せられていたところであるが、これに呼応して本村社会教育委員は去る十月十二日、高坂村公民館を来観した。委員拾数名、あらゆる角度から同村の公民館を研究し、公民館の設置、運営等に関する基本的資料を得たので、これ等を参考として愈々本村の公民館設置に乗出すことになった。
『菅谷村報道』10号 1950年(昭和25)12月25日
因(ちな)みに公民館といへば、誰でも一応独立の立派な建物を連想するが、建物は決して必須条件ではなく、役場の会議室のやうな所を利用しても、充分その機能を発揮出来るのである。即ち公民館の行ふ事業は定期的な講座を開設したり、討論会、講習会、実習会を催したり、図書等を備へたり、体育やリクリェーション等に関する集会を開くことなどであるから、村内に存在する集会場、広場、神社、寺院等を利用してうまく運営すれば、特定の建造物を設備しないでも、立派にその目的を達成することが出来るのである。