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第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政

第4節:平成

嵐山町

町長室だより

いまこそ心の通いあい

 3月11日、日本が震えた、その時は議会の最中、激しく揺れた、時間も長く長く感じた。東北関東大震災*1が襲う。
 即、役場は災害対応に着手、被害状況の確認、高齢独居者の安否確認…刻々流れる情報からは、未曾有の規模を報らせる。
 呆然と眺めるしかないテレビ、巨大な波にのまれている町、闇を焦がす炎、繰り返し映し出される惨状、日を追うごとに悲惨なありさまを呈し、私たちの心は激しく揺さぶられる。
 いまこの時、福島第一発電所には、すごい人たちがいる。発電所員や協力企業の社員、自衛隊員、機動隊員、消防隊員など、事故を押さえこむため、不眠不休の奮闘を続けている。
 困難を目の当たりにし、冷静・秩序・節度・思いやり・忍耐・謙譲と日本の誇る心情が動きだした。誰もが災害の惨状を共有し地縁血縁を超えて連帯が始まる。
 いまこそ、国の再興に向けて、この協働の精神を甦らせる時だと信じます。

嵐山町広報『嵐山』240号「町長室だより」 2011年(平成23)4月1日

*1:地震発生後、しばらくの間は震災の名称は統一されておらず、「東日本大震災」や「東北関東大震災」などの呼称が用いられていました。日本政府は2011年4月1日の持ち回り閣議で、この地震による震災の名称を「東日本大震災」とすることを了解、発表。それ以降は、各メディアでの呼称も「東日本大震災」に統一されました。

町長室だより

 地震・津波・原発と大地震の被害は、日本から世界をも呑み込んでいます。被災地では連日の苦闘が続きます。臥薪嘗胆、艱難辛苦どんな言葉をも超えた大波が、被災者の心に突き刺さります。
 その「大波」に対峙するには容易なことではありませんが、今このとき、改めてコミュニティの大切さが叫ばれています。
 嵐山町では、スタートした新年度、第五次の総合振興計画に沿った「まちづくり」が始まります。
 その基本に「コミュニティ」の充実、地域社会、共同体づくりを掲げ、共に「助け合った地域社会」をめざしています。
 いま、このまちづくりの先頭で活躍、御苦労をいただく地区の役員さんが選出されています。
 区・民生・保健・環境・防災・交通・消防・教育・社協・農商工観光・企業・高齢者・婦人・こども・諸諸の団体・個人のつながりが地域を支え、そして最後は、地域の心と命を「絆」が守ります。

嵐山町広報『嵐山』241号「町長室だより」 2011年(平成23)5月1日
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