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第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政

第4節:平成

嵐山町

「安心・安全・安定」を重視した改革予算案
〜平成17年度当初予算案が決まりましたので概要をお知らせします〜

予算案を発表するにあたって

 嵐山町は現在岐路に立っています。
 これは、国による三位一体の改革、特に地方交付税の大幅な削減など、これまであった収入が減少しているからです。
 これまで町は、皆様のさまざまな要望に応えさまざまなサービスを行ってまいりました。
 しかし、700兆円を超える国と地方の借金、三位一体の改革をはじめとした国の各種改革により、国の援助に頼っていた施策は終わりを告げたといっていいでしょう。これからは、嵐山町が自らの将来を明確に位置付け、町民福祉向上のため、施策を厳選しながら行わなくてはなりません。そのために我々自身意識改革を行い、そのうえで町民の皆様のご理解ご協力をいただかなければならないと考えています。
 私は、町民の皆様が安心して暮らせる安全なまちづくりを目指しかつ、持続可能な安定した財政運営を見据え、町長としての初めての予算編成にあたりました。平成17年度予算では、111の事業を対象に見直し、16の事業を終了、3つの新規事業を実施予定です。
 そして、来年度の予算案は前年度比14.9%減とさせていただきました。これは、これまででは考えられないような削減割合です。私は、現在の財政状況を踏まえ、「まず隗(かい)より始めよ」と言われるように、自らの給与の2割削減を提案しました。さらには、助役はじめ三役、そして一般の職員の給与も減額しました。
 ただし、これは改革の池に小さな石を投げただけかもしれません。しかし、それは小さな波となり、やがては多くの方の賛同を得て大きな波とすることの決意でもあります。
 改革は始まったばかりです。多くの関係者は不安もあることと思います。しかし、対話を続けながら町の姿勢を明確に出し、これからの将来を見据えた話し合いを通してご理解を得ていきたいと考えています。
 さらに平成17年度は、第4次総合振興計画後期基本計画や、行政改革大綱を策定します。これからやってくる少子高齢社会に備え、将来を的確に見据えた計画にしたいと考えています。
嵐山町長 岩澤勝 


平成17年度予算案の概要

 現在、平成17年第1回定例議会において、次のとおり改革案を提出しています(増減は全て前年比です。予算の概要は広報嵐山4月号で掲載を予定しています)。

一般会計 50億3800万円
8億8400万円減(14.9%減)

●新年度予算案の特徴

◆歳入
増加したもの(主なもの)
 町税 1億3900万円増(5.5%増)
減少したもの(主なもの)
 地方交付税
    3億1100万円減(33.7%減)
 町債 6億4600万円減(66.3%減)
◆歳出
 民生費(3%増 主に福祉に使用するものです)及び、消防費(5%増 主に防災に使用するものです)以外全て前年度と比較して減額となりました。

●事業案の概要

 安定した財政運営を目指し、見直しを行うもの

□給与などの削減
・特別職の給料・期末手当の削減
町長の給与  20%減
助役の給与  9%減
収入役の給与 8%減(収入役については、職務代理による執行を予定しています)
教育長の給与 7%減
・非常勤特別職の報酬などの削減
  区長をはじめとする非常勤特別職の報酬・費用弁償の削減
・管理職手当の削減
  管理職手当 30%減
・一般職員の給料・期末手当などの削減
  一般職員の給与 2%減
・旅費の削減
・職員数の削減
  定員適正化計画の見直し

□事業の見直し(主なもの)
◆終了するもの
 当初の目的を達成したと評価したもの。または費用対効果を考慮し、次の事業を終了することとしました。
・チャイルドシートの貸出し
・第二庁用車
・嵐山音楽祭
・まち一番
・敬老会、古希の祝
・敬老年金
・重度心身障害者自動車等燃料費助成(5月から廃止)
・シルバーカー購入費助成
・資源ごみ回収の補助
・菅谷中学校のナイター設備(詳細P7)
◆休止するもの
 当分の間、次の事業を休止することとしました。
・B&G海洋センタープール
◆縮小するもの
 事務内容を見直し、次の事業を縮小することとしました。
○議会関係
・政務調査費(議員の調査研究費、資料作成費などとして会派に支給されるものです) 50%削減
・議長交際費   20%削減
○行政関係
・町長交際費   20%削減
・教育長交際費  20%削減
・合併浄化槽設置補助の見直し(改築のみに支給 詳細P7)
・博物誌編さん 約82%削減
・食糧費     50%削減
◆利用者から負担をお願いするもの
・基本健康診査(がん検診と同様に委託料の2割程度)
必須検査  2000円
心電図検査 300円
眼底検査  200円
 ※対象年齢は拡大します
・障害児(者)生活サポート事業
自己負担額300円を500円へ(5月から実施)
・行政バス利用料金
利用料金のうち運転者委託経費1万円を2万円へ(詳細P7)
◆体制が変わるもの
・土曜日の開庁
行政サービス充実のため、6月から窓口業務の一部を実施する予定です(6月までは、現在の水曜日窓口業務延長を継続します)。
・都市計画課分室及び平沢・東原土地区画整理組合現場事務所移転
4月より本庁舎へ移転します(詳細P7)。
・農業構造改善センターは土日貸し出しのみとなります(詳細P8)。
・嵐山花見台工業団地管理センターの常駐職員は廃止します。なお、鍵の管理は「農業構造改善センター」で行います(詳細P8)。

□新規及び拡充する事業
 安心して暮らせる安全なまちづくり目指し、新設・拡充するもの
◆嵐山しらこばと保育園開設
 大字古里に「嵐山しらこばと保育園」が開設され、町内保育所の受け入れ定員が増員となります。
 これにより保育所の待機児童の解消を図ります。
◆地域コミュニティ事業への補助
 地域に根ざした活動(地域で実施する敬老事業など)を行うコミュニティ団体に対し、補助を行います。
 地域コミュニティの活性化を目的としています。
◆(仮称)めざせ100歳事業
 健康に歳を取るため、地域において簡単な運動、レクリエーションなどを盛り込んだプログラムを行います。地域に根ざした事業にしたいと考えています。
 今年度はモデル事業として、2地区を予定しています。
◆防犯対策事業
 小川警察及び管内町村、防犯協会との連携を密にし、地域の安全活動を推進します。
◆交通安全啓蒙事業
 交通安全や交通事故の防止のため、新たに交通安全推進車を配備します。
◆基本健康診査及び住民検診などの事業
 基本健康診査や住民検診などの、事業対象年齢を拡大しました(なお、基本健康診査は一部個人負担金をいただきます)。

検診名対象年齢
基本健康診査40歳以上→30歳以上
胃・大腸・肺がん検診40歳以上→30歳以上
子宮がん検診30歳以上→20歳以上

◆中心市街地等商業活性化支援事業
 平成15年度に嵐山町中心市街地活性化基本計画を策定しました。これに基づき、空洞化が深刻な問題となっている駅西地区の空き店舗などを「町民交流の場・商業体験の場」などとして有効利用し、地域の活性化を図っていきます。

 平成17年度では、111の事業を見直し、16の事業を終了、3つの新規事業を行う予定です。しかし、これは、改革の第一歩だと考えています。平成17年度中にはさらに将来を見据え計画的な見直しを行い、18年度から本格的に実施していきます。
 これから皆様にも、ご負担をお願いすることがでてくることも予想されます。行財政改革の趣旨をご理解のうえ、ご協力ください。

□今後の改革の流れ(予定)
 今後は次の日程で行財政改革に取り組みます。
4月
 行政改革推進委員会の発足(会議内容はホームページなどで公表します)

     ↓
7月
 第4次行政改革大綱に対するパブリックコメント(案を公表し、この案に対して広く意見などを提出する機会を設け、提出された意見などを考慮して最終的な意思決定を行う制度)の実施

     ↓
9月
 第4次行政改革大綱の告示

     ↓
平成18年度予算への反映

□皆様のご意見をお寄せください。
 嵐山町の行財政改革に関し、皆様のご意見をお待ちしております。なお、ホームページにおいて「嵐山町の状況」と「行財政改革の方針」を公表しておりますのでご覧ください。

嵐山町広報『嵐山』167号(臨時号) 2005年(平成17)3月15日
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