第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政
嵐山町
嵐山町ってどんなまち
イメージアップの可能性を求めて嵐山町ってどんなまち…? みなさんなら、この問いにどう答えられますか。
確かに〝町のイメージがいまひとつ〟という声をよく聞きます。これまでは「自然と歴史の町」ともいわれましたが、そんな抽象的なことばから、鮮明な嵐山町のイメージが浮かんでくるでしょうか。
今月号では、現在の嵐山町の姿を大まかではありますが紹介し、みなさんのイメージづくりの参考にしていただきたいと思います。メンバーは百人、まちづくり委員会発足
現在策定されている総合振興計画の基本線に沿い、現状に即した見直しを行って、より計画に具体性をもたせるために策定されようとしている第三次総合振興計画。その概要については前号でお知らせしましたが、その後〝二十一世紀をめざすまちづくり委員会〟も発足し、七月七日には第一回目の会議も開催されました。
二十一世紀にむけての町づくりには、住民参加が必要不可欠。そして、よりよい町づくりのためには、町全体のバランスがとれたものでなくてはなりません。
そこで、嵐山町の北部・中央部・南部の現状を把握し、それぞれの地域の特色を生かした町づくりが展開されるよう、今月号では、大まかではありますがまちの現状についてお知らせし、みなさんの未来の町づくりイメージの参考にしていただきたいと思います。地域の特色を生かした町づくりがポイント
まず南部地区では、〝緑と清流の町〟そして〝自然と調和した文化的田園都市〟を目指す我が町にとって、その目玉となるであろう県民休養地事業が進められています。
左ページ【下】の図に示されるように、国立婦人教育会館、県立歴史資料館を含む二瀬(ふたせ)を中心とした、約四百ヘクタールにわたる区域が計画に組み込まれています。区域内は、公共施設区・田園景観保存区・運動施設区など七つに区分けされ、野鳥の森やオオムラサキの森、駐車場、ふるさと歩道など既に整備されたものもあり、今後ほたるの里やサイクリングロードなど、数多くの施設が整備されていく予定です。
次に中央部ですが、武蔵嵐山駅や役場・公民館などの公共施設が集中し、駅東区画整理事業や国道二五四号バイパス沿いの開発など、市街化区域として各種事業が着々と進んでいます。
最後に北部地区ですが、従来からの農業が中心で、その経営の合理化や安定化を図るための各種事業が行われています。
耕地の集団化を図り、近代機械化作業の導入による労働生産性や土地生産性の向上を目指す県営ほ場整備事業。その技術や経営能力を有する人々によって農業生産が担われるような、農業構造の改善を進めるための核的施設となる農業構造改善センターの建設。農業経営の安定の可能性を探るため、農家の方々にお願いして取り組んでもらっている薬草栽培。
そして何といっても、農工調和した活力ある町づくりをすすめるため、県企業局によって着手された総面積百五ヘクタール、吉田・勝田地区にまたがる花見台工業団地の大型プロジェクトがこの地域では進行中です。胸を張って紹介できる私たちの町を
さて、概略ではありますが嵐山町の現況について述べてきました。
『嵐山町報道』365号 1988年(昭和63)8月5日
民間レベルの無計画な市街化や観光化が行われた後では、総合的な開発は夢に終わってしまいます。そのためにも、今から町全体のバランスのとれた計画・整備が必要とされます。「私たちの町は…」と胸を張って紹介できる町づくりをみんなで考えていきたいものですね。
なお主要な農産物、公共施設・史跡などを図示してみましたので、今後の各種のアンケート調査や公聴会などでの参考資料としてご参照ください。