第6巻【近世・近代・現代編】- 第1章:地誌
比企郡堂庵明細帳
埼玉縣管下武蔵国比企郡越畑村(おっぱたむら)字三反町
同国同郡同村金泉寺(きんせんじ)持
曹洞宗通幻派*1○地蔵堂(じぞうどう)
一、本尊 地蔵尊(じぞうそん)
一、由緒 文明(ぶんめい)十四年(1482)八月建立
一、本堂 間口二間三尺
奥行三間一、境内 廿弐(にじゅうに)坪 官有地第四種
一、管轄廰(かんかつちょう)迄 十四里
以上*1:曹洞宗通幻派(そうとうしゅうつうげんは)…曹洞宗は鎌倉時代に道元によって開かれた仏教の宗派。通幻派は南北朝時代に活躍した通幻禅師の流れを汲んだ人びと。通幻禅師は主に越前・能登・丹波で活躍し、通幻派は曹洞宗のなかで大きな派になった。通幻の建てた福井県の龍泉寺は通幻派の本山になっている。
「昭和38年度文書 埼玉県学事課 比企郡堂庵明細帳」