第6巻【近世・近代・現代編】- 第1章:地誌
第二編 郷土研究
第二章 郷土の水界
第二節 海洋の觀察點
觀察要項
1 海水の陸水と異なるは重に鹽分を含むからであること。
七郷尋常高等小学校(板倉禎吉編)『郷土研究』(嵐山町立七郷小学校蔵)
2 食塩のとれること、海草や魚類が棲息すること。
3 海流のあること(暖流と寒流)。つけたり気候及び魚類の種類、交通に影響すること
4 海と産業 漁業、製塩業の盛になるかならぬか改良の方法など。
5 潮汐 日に一定の時間を期して潮の緩慢がある。よりて船舶の出入に之れを利用し潮干狩などの時間を豫定することも出来る。
6 海洋の美 海洋は常に壮大な色彩を以て人間に無限の感化を與へる物である。殊に朝夕、太陽光線の工合(ぐあい)などは全く筆舌の及ぶものではない。