第6巻【近世・近代・現代編】- 第8章:女性の活動
嵐山町(町制施行後)
新年にあたって
菅谷婦人会長 反町葉子
新年明けましておめでとう御座居ます。御家族お揃いで昭和五一年(1976)の新春を御迎えになられた事と心からお慶び申し上げます。嵐山町が、恵まれた環境の中で育った長い歴史と伝統のもとに、新しい時代に大きく発展しつつある事は御同慶の至りであります。菅谷婦人会は、町民の皆様の御指導と御協力をいただきまして、昭和四五年(1970)に再出発いたしまして七年目を迎える事ができました。この間の皆様の深い御理解と御支援に対し、会員一同感謝致しております。
『嵐山町報道』254号 1976年(昭和51)1月1日
当地の御婦人には大変幸福な国立婦人教育会館が、山紫水明の旧日本農士学校の跡に建設中で、今年七月には一棟が完成し、五二年(1977)開館の予定であり、国内的国際的な御婦人の研修、交流、情報の交換等が盛んとなる事でしょう。膝元の嵐山町の婦人会といたしましては、一層内容を充実発展させなければならない年と思います。公民館の先生方の御指導で婦人学級を開いて、暮しの内容を再検討して生活をよりよくする為に、悪い習慣をみんなの力で改善してゆく活動をしたいと思って居ります。特に健康問題をとりあげ、家族の健康管理、料理教室、公害問題等の充実した研修をいたしたいと思って居ります。経済の高度成長がもたらした、心の荒廃による社会連帯の崩壊を回復させるのには、一戸一戸の御家族の小さな善行の積み重ねが大切だと思います。それが為に、お互いゆかしい情緒と暖かい融和な気持で、話し合いの場を多く作りたいと思って居ります。どうか皆様方の暖かい御支援と御理解ある御協力を御願い申し上げます。町民の皆様の御健康と御繁栄を御祈り申し上げます。