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第6巻【近世・近代・現代編】- 第7章:文芸・学術・スポーツ

第1節:俳句・短歌

短歌

婦人のページ

グループ紹介

せせらぎ短歌会

 昭和四十六年(1971)、公民館活動の一つとして、浅見覚堂先生の御指導による嵐山町婦人短歌会が発足、同年十二月九日会誌第一号が発行されました。
 会員十四名はほとんどが初心者ばかりで名前を出すのは恥しいからと二・三年の間は無記名で出詠していました。月一回の歌会も公私共にお忙しい浅見先生の御都合で、年一、二回ということもありましたが、曲りなりにも本年(1985)二月、八十五号をもって十五年目に入りました。現在は二〇名の会員が、先生を中心として歌会を楽しみながら研さんをつづけております。

歌は心の自分史

 過去十五年間の歌集をひもといて見ますと、子供たちの受験から社会人となるまでの哀歓、肉親の死別など、その折々の喜びや悲しみが昨日のことのようによみがえってまいります。
 私たちの短歌は上手、下手を問わず心の自分史ではないかと思います。過去十五年間の心の自分史…それをまとめて、十五周年記念としてせせらぎ選集第一号を作る計画をいま進めております。どんなに長いおしゃべりより一首の歌の中から同好の志であればこそ理解し、共感し合えるこのグループです。
 これからの十五年を目指して年齢と共に無感動になり易い日々の中から、新たな感動を求め合って細く長く続くグループでありたいと願っております。
 最後に、御不自由な身で長い間歌稿をお寄せくださいました故杉田整さんの御冥福を祈り遺詠を記させていただきます。

  憂き心
   はなれてひとり
  寄りゆきし
   窓には五月の若さ漲(みなぎ)る

  障害の
   心はずみて
  歌会の
   電話につたなき原稿を書く

『嵐山町報道』328号「婦人のページ・グループ紹介」 1985年(昭和60)2月25日
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