第6巻【近世・近代・現代編】- 第6章:くらし
大塚基氏「私の100話」
ここで紹介する「私の100話」は、大塚基氏さんが自費出版を目指し、書きためていた原稿です。
はじめに
平成21年(2009)の10月ごろから、今まで心の片隅にあって懐かしくおもっていた事柄を、なんとなく活字にならべてみました。すると、忘れかけていた懐かしい子供のころのことが断片的に次から次へと頭の中をよぎり始めました。
大塚基氏「私の100話」
そこで、遊びだけでなく子供のころに体験し、懐かしく感じていた事柄、聞き知った事柄を断片的にでも活字にしたならば、農を中心に集落の営みが成りたっていた頃の香りを少しでも嗅ぐことができ、農村の生活のあり方を省みることが出来るかも知れないと思いました。
それで、私の子供のころの時代を共にした人達が、大人も子供も共に味わい経験したであろう私ごとを中心とした昭和20〜30年代(1945〜1964)の小話を、小さい頃に知った我家のことも書き入れて、62ばかり積み重ねて『私の50話』としてまとめてみました。
この小話で、今では忘れられてしまったころの、家族や親戚や近所の付き合いを思い出したり新たに知ったりして、今の時代の幸せは何かを一考してみるのも良いのではないかと思いました。