第6巻【近世・近代・現代編】- 第6章:くらし
釣り・鮎漁
嵐山釣友会夏季大会
本村名物嵐山釣友会の大会は六月二日早朝より月田橋から嵐山にいたる一帯の川筋で開催された。この日午前六時、島本釣具店前に勢揃ひした参会者二十数名は各々愛用の竿を肩に、自慢の腕を撫(ぶ)しつつ思ひ思ひの釣場所に向った。空は半晴で無風状態、数日前の雨で推量も絶好で、まことに快適な釣日和であった。
『菅谷村報道』33号 1953年(昭和28)6月10日
かくて、或は「流し」或は「かばり」或は「たたき」に各自得意の釣法によって妙技を競ひ、午後二時の締切、審査の結果十等までの入賞者は次の通りであった。
一等賞 中島宣顕 二四二匁
二等賞 小沢栄太郎 二四〇匁
三等賞 木村光男 二四〇匁
四等賞 根岸義次 二三五匁
五等賞 根岸卯平 二三〇匁
六等賞 上条明二 一八一匁
七等賞 大野文平 一七二匁
八等賞 内田米造 一六七匁
九等賞 細内節治 一四八匁
一〇等賞 杉田(七郷) 一四五匁
大物賞 上条明二 八匁はや
続いて午後三時より河原に陣取って、米時【米山時次郎氏】が快心の腕を奮った川魚料理でにぎやかな懇親会が催された。
尚この釣友会は現在会員は五十五名。世話役が、島本釣具店主、嵐山坊水心事吉野巌氏、たたきの名手新井一平氏。名誉会員に、村長、助役、農協組合長等が加わっている。