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第6巻【近世・近代・現代編】- 第4章:教育・学校

第4節:社会教育

まちかど探訪

草の根の主婦グループ —— 学習15年のあゆみ ——

 去る8月3日国立婦人教育会館主催で「平成8年度女性学・ジェンダー研究フォーラム」(女性が社会に参画するパワーをつけていくために共に考え語り合う公開討論会)が開催され、数多くの団体がワークショップ(体験学習)に参加していました。その中に嵐山町の「グループ花」が〈女性の伝記を読む〉というタイトルで参加していました。草の根の主婦たちがワークショップという初めての経験にトライしました。「15年の学習の歩み展」と共に学習の場を公開したのです。104号室では、グループの紹介、テキストとした本、フィールドワーク(実地調査など)の写真・先駆者一覧・参考にした本、新聞の切り抜きやコピー類・学習の記録などを小冊子として出版したものなどがボード・テーブルに展示されています。学習に関連してビデオ『婦選は鍵なり』が上映されました。今では当たりまえと思われている女性の選挙権ですが、それを手に入れるために頑張ってくださった人たちの姿を目の前に見て感動しました。
 「グループ花」の人たちが読破した膨大な本、15年間一貫して女性問題を学びつづけたことに心から敬意を表します。109号室では「グループ花」の学習会が公開されていました。
 全国から60以上の団体が参加したこのフォーラムで、地元で唯一嵐山町の面目をしっかり保ってくれたこのグループの気どらない姿がそこにありました。
 ワークショップの代表者の武谷敏子さんに伺いました。
 「現在メンバーは16名、月1回の学習会です。女性の生き方を伝記に学ぶという方法で学習し、女性史とも社会史ともとれる学習をとおして、男女差別・人種問題・はては国家のしくみなど社会を形成するあらゆる問題に取り組んでいます。たどたどしい足どりながらも、このグループが現在まで続いているのは初代館長の縫田曄子先生の助言者としての大きな存在があります。
 もう一つは学習に必要な図書資料のほとんどを国立婦人教育会館の情報センターで整えられたことです。ただいま学習途上です。ワークショップについては反省会を持ち、全員から参加してよかったの感想がありました。」今後も地道な歩みを続けて欲しいと思います。

『嵐山町報道』461号「まちかど探訪」 1996年(平成8)11月1日
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