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第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政

第4節:平成

嵐山町

埼玉県指定文化財の日本赤十字社埼玉県支部旧社屋の保存修理工事が終了し、美しくリニューアルされました

旧日赤社屋|写真1

沿革

 明治38年(1905)9月17日、日本赤十字社埼玉支部社屋として県庁の敷地(現さいたま市)に落成(建設経費12,000円)
 昭和58年(1983)3月、嵐山町鎌形小学校(現嵐山幼稚園)敷地内に解体移築(総工費6,470万円)
 平成6年(1994)3月16日、埼玉県指定文化財

 平成19年(2007)には従来不明とされてきた設計者が法政大学の調査で判明しました。
 設計者の山下啓次郎は、明治・大正期の建築家で、東京帝国大学工科大学(のち東京大学工学部)を卒業後、司法省に勤め、とくに監獄の設計で著名です。また、ジャズピアニスト山下洋輔氏の祖父でもあります。

建築様式

 木造平屋で基礎部分は煉瓦造りとなっており、柱や壁は薄い水色に塗られています。
 19世紀の末にアメリカで流行したシンプルスタイルまたはコロニアルスタイルとも呼ばれます。その特色は、こけら葺壁の山荘風木造建築様式の影響を強く受け、正面や左右の妻飾り、中庭に面するベランダ(吹放しの廊下)などに見られます。全体的に当時の工事関係者の苦心のほどが窺えるきわだったデザインと創意性に満ちた埼玉県を代表する明治時代の洋風建築として貴重な建物です。

旧日赤社屋|写真2

見学の方法

一般開放 平日9時〜16時(土・日、祝日・年末年始は休館)
 屋内の見学を希望される方は町立嵐山幼稚園へ事前に申し込んでください。

嵐山幼稚園 【電話番号省略】

嵐山町広報『嵐山』222号 2009年(平成21)10月1日
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