ページの先頭

第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政

第2節:昭和(町制施行前)

菅谷村

菅谷村役場庁舎|写真
菅谷村役場庁舎

全村融和の拠点・新庁舎落成
   堅牢優美を誇る近代建築

 新村の区域は、行政、教育、文化、産業、経済等あらゆる点で、高度の関連性と近似性を持っている。仍(よ)って、ここに新村を建設し総力を結集して行政組織を合理化し、財政の強化と行政能力の向上をはかり、文化の発展、産業の開発等、住民生活の全面に亘(わた)って強力な施策を行い、もって住民福祉の増進を期す、といふのが新村建設の基本方針であった。これに基づいて、昭和三十年(1955)四月、新村建設計画が樹てられ、新庁舎建築の方針が定まり、爾来六年有余、新村建設は、教育、土木、消防等各方面に着々その成果を挙げて来たが、愈々ここに村の一体性を確立し、組織及び運営の合理化を図って建設計画を効果的に推進するため、その強力なる拠点として、新庁舎の建築が計画され、三十五年(1960)八月以来約半歳を閲し、十二月二十五日竣工した。新庁舎は菅谷市街地中心の台上に建設され、鉄筋コンクリート三階建、近代建築の粋を蒐めた高級建築で、郡内市町村庁舎の白眉と評されている。
 尚別稿のとおり設計は熊谷市の林一級建築士で、新進の権威者、請負は東松山市長谷部組で、その良心的な施工は、一般から高く評価されている業者である。

落成式二月二十五日

    二百余名の来賓を迎えて

 新庁舎落成式は、二月二十五日、午前十一時、菅谷中学講堂で、知事、代議士、県議、郡内市町村長、国、県出先機関、金融、報道等の代表者及び建築委員、区長、村内各種団体長、請負設計者等二百余名が参列。別項、村長式辞、知事、町村会長等の祝辞があり、請負人、設計者等への感謝状の贈呈等を行って、約四十分間で閉式。続いて祝賀会を開催し、知事の発声で万歳三唱祝杯を挙げ、一般村民には、記念品のお盆が毎世帯一個宛贈られた。

『菅谷村報道』119号 1961年(昭和36)2月25日
このページの先頭へ ▲