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第6巻【近世・近代・現代編】- 第2章:政治・行政

第2節:昭和(町制施行前)

菅谷村

慶祝全村祝賀のるつぼ 四月十五日

 四月十五日新菅谷村発足の祝賀会は菅谷小学校に於て、厳粛に盛大に挙行された。午前六時祝賀の花火が菅谷、七郷両地区の上空に炸裂する。前日来の雨雲を吹き飛ばさんずる景気のよい爆音が全村民の祝気分をかき立てる。午前八時、本庁に集合した職員一同は、改めて職務執行者の高崎氏から任命辞令を交付され、職務専念の宣誓をして、新しい覚悟を披瀝して当日初頭の行事を終つた続いて村会を開会、議席及び議長、副議長を決定して直ちに議事に入り、上提【程】の約四十案件を全部満場一致可決して、新村運営の根本方則【法則】を制定した。
午前十一時、祝賀会、来賓に大沢知事代理、地方事務所長、郡町村会長、議長会長、隣接市町村が臨席村内よりの参列者は、自治功労者を筆頭に、各種団体の長、区長、村議、役場職員約一五〇名。前七郷村長青木氏の開会の挨拶に始り職務執行者の挨拶、議長の挨拶、次いで別項の通り、知事、地方事務所長、町村会長、東松山市長の祝辞があり、副議長の挨拶によつて宴会に入り、交歓一時間余知事代理の発声により、新村の萬歳を三唱して目出度く終会となつた。
 一方村民祝賀会は、菅谷七郷両地区に於て、或は学校々庭、或は各字に於て、部落単位に開催され、新村の隅々まで、祝賀の声が日没まで絶えなかつた。
 尚菅谷小学では、午後から演芸会及び武道大会、七郷小学では演芸会が催されて、祝賀の賑いを更に旺にした。

『菅谷村報道』56号 1955年(昭和30)4月25日
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