第6巻【近世・近代・現代編】- 第1章:地誌
比企郡堂庵明細帳
埼玉縣管下武蔵国比企郡杉山村(すぎやまむら)字豊岡(とよおか)
同縣同国同郡大谷村宗悟寺*1持
曹洞宗*2通幻派*3○蔵身庵(ぞうしんあん)
*1:宗悟寺(そうごじ)…現・東松山市大谷にある扇谷山宗悟寺。1592年(天正20)大谷村の領主となった旗本森川金右衛門氏俊が、大谷村比丘尼山にあった寿昌寺を現在地に移して再興し、寺名を改めて同氏菩提所とした。
*2:曹洞宗(そうとうしゅう)…鎌倉時代に道元によって開かれた仏教の宗派。福井県の永平寺と横浜市鶴見の総持寺が大本山。
*3:通幻派(つうげんは)…南北朝時代曹洞宗の名僧通幻寂霊を慕った門弟が全国にその教えを広めたので、その法系を通幻派という。一、本尊 地蔵尊(じぞうそん)
一、由緒 不詳
昭和十七年(1942)一月十四日比企郡大岡村大谷曹洞宗宗悟寺(そうごじ)ヘ所属ノ件認可ス一、本堂 間口六間三尺 奥行五間
一、境内 貮百五拾壱坪 民有地第一種
蔵身庵名受(なうけ)一、境外(けいがい)所有地
田(た)反別(たんべつ) 五畝(せ)拾四歩(ぶ) 杉山村字中窪(なかくぼ)
地價(ちか) 金貮拾四円四拾六銭五厘(りん)
田反別 壱畝三歩 杉山村字同所
地價 金四円五拾四銭四厘
畑(はたけ)反別 七畝六歩 同村字関口
地價 金七円拾六銭
林(はやし)反別 貮反三畝三歩 同村字豊岡
地價 金三円四拾六銭五厘一、信徒 拾壱人
一、管轄廰(かんかつちょう)迄 拾貮里廿五(にじゅうご)町
「昭和38年度文書 埼玉県学事課 比企郡堂庵明細帳」