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煤払い1

煤払い|写真1

 十二月、年の押し迫らないうちに家中を煤払いします。今でいう大掃除です。古くは十三日と日を定めていました。神棚も降ろし、屋根裏から縁の下まで竹箒(たけぼうき)できれいにします。竹箒は家の裏からとってきた二本の真竹を先端の葉を残して束ねて作りましたが、このような光景はすっかり見られなくなりました。昭和三十年代までは、ご飯などを煮炊きするために囲炉裏(いろり)や竈(かまど)で薪(まき)を燃やしたので、家の中は煤だらけでした。一年の間にたまった煤をきれいに払うのですから、家族総出の大仕事です。晩はオゴリ(御馳走)でした。ふだんは口にできない白米のご飯やけんちん汁を作り、きれいにした神棚に供え、自分たちも食べたり、お酒を飲んだりしました。

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