第6巻【近世・近代・現代編】- 第9章:戦争
比企郡七郷村青年団『青年団報』第2号 (1939)
郷土たより 栗原正敏編輯
坐禅を組んで心を磨く 修養一夜講習会
本団修養部主催五ヶ村護法仏教会後援の青年修養講習会は九月九日午前九時より十日午前十時まで広野広正寺に於て開催された。
比企郡七郷村青年団『青年団報』第2号「郷土たより 栗原正敏編輯」 1939年(昭和14)12月
各支部とも殆んど不参加者なく、団長初め百余名一昼夜にわたり熱心に受講、得るところ多大であった。講習会の日程は次の様なものであった。
第一日、午前九時開会式。午前十時より正午まで郡連合青年団長高橋伴吉先生の我が処世観と題する講演。正午より午後一時まで昼食、休憩。一時より四時まで布教師朝比奈顕宗氏の時局と宗教と題する講演。四時より四時半まで田畑【田畑周一農会技術員】の農業資材配給に関する話。四時半より五時まで修証義*1。五時より五時半作務*2。六時より七時まで夕食。七時より九時まで松山中学校吉田桂嚴先生の欧州戦争についてと題する講演。九時より十時まで夜の行事(坐禅礼拝、修証義)。十時就寝。
第二日、午前四時振鈴起床。五時坐禅。五時半より七時まで朝比奈師の佛教講演。七時作務。七時半体操、朝食。八時半より九時まで仏教会長の話。九時茶話会。感想、意見発表(各支部一名づつ)。十時散会。
尚昼間は本村女子青年団員も受講。菅谷村青年団員も数名、熱心に受講された。
*1:修証義(しゅしょうぎ)…曹洞宗の開祖道元禅師の著作『正法眼蔵』の教えを在家者に向けにまとめた経典。5章31節3704文字からなり、1890年にまとめられた。修は修行、証は悟りのことで、この義(ことわり)をまとめたもの。
*2:作務(さむ)…労務。作業。