第6巻【近世・近代・現代編】- 第5章:社会
郵便
「菅谷郵便局成る」
大正十一年(1922)四月三十日、三等郵便局として開局した菅谷郵便局は、昨年十月旧小学校跡、(岡松屋前)に総工費九十万円を以て着工、この四月三十日まさに開局以来三十年ぶりに新局舎が完成し、六月三日には招待者八十名にのぼる盛大な披露宴が開かれた。敷地七十坪延建坪四三・五坪の明るい感じのする局舎は、郡下唯一の存在である。まだ木の香も新しい新局長室で庄島局長は次の如く語つた。
『菅谷村報道』3号 1950年(昭和25)6月20日
皆さんの絶大なる御厚意と御協力により、新局舎が落成致しましたことを感謝致します。郵便局は皆さんの郵便局です。皆さんの口であり、耳としての役目を完全に果すことが、われわれにとつて最大の任務であることを従事員一同充分に自覚して、皆さんの御利用を待つております。親切と正確、迅速をモットーに特に充実した新局舎に相應しい奉仕をしたいと念願し張切つております。貯蓄の面におきましては目下の所、貯金も保険も共に比企部会十八局中の第一位で、縣下においても有数な成績を占めております。これは偏に村民各位の御理解ある御協力の賜でありましてこゝに深甚なる感謝と敬意を表する次第であります。
どうか此上とも皆さん御自身の郵便局のため、何かと御支援の程を御願致します。