遺跡の年代を追うことによって、谷筋の開拓の歴史が判明します。嵐山町と滑川町にまたがる地域を例にとると、滑川水系では7世紀末ころから始まり、10世紀初頭までにかけて次第に上流へと進出しています。粕川水系では逆に上流部に8世紀初頭ころの初期のムラがあり、下流域へと拡散した様子を読み取ることができます。そして遺跡の発見された谷には、現在も溜池が多く残っています。今後の研究で古代のヌマが発見されるかもしれません。