段丘面から段丘崖に向かうあたりには、しばしば湧き水があります。これは、段丘面に降った雨などが地面にしみこみ、段丘礫層中をゆっくりと移動し、段丘崖のところで湧き出すためです。
段丘礫層の下には、水をあまり通さない新第三紀層などの地層(不透水層)があるため、隙間の大きい段丘礫層(帯水層)にたくさんの水がたまります。
段丘面を数メートル掘ると段丘礫層が出てきてここから水が出てきます。これが井戸になります。こういった湧き水や井戸が作れるところに集落ができます。大蔵にある中世の集落跡(行司免遺跡)でも井戸跡が見つかっています。
菅谷、鎌形、大蔵などの台地の上にできた集落をささえているのは、段丘礫層中の地下水ともいえます。