トビズムカデ等のオオムカデ類は、ときに家屋内に侵入し、人をかむことがあります。人をかむのが目的ではなくて、人間の反応から自分の身を守るため、強い大アゴでかみつくのです。かまれると、するどいアゴによる痛みだけでなく、毒腺から注入されたヒスタミン様物質と溶血タンパク質は血球を溶解させる働きがあります。強いムカデのイメージからか、日本では戦前まで、ムカデを漬けた油を切り傷や火傷の塗り薬として使用していたようです。