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事業概要

あらまし

『嵐山町博物誌』は、町制施行25周年を契機に、1992年(平成4)度から編さん事業がスタートしました。

すでに嵐山町では1968年(昭和43)に『嵐山町誌』、1983年(昭和58)に『嵐山町史』を刊行しましたが、従来型の自治体史の多くは、収集資料の記載に重点を置いた学術的な内容が主流であったために、一般の住民にとっては、親しみの薄い硬質なイメージがありました。

そこで内容は、子どもから大人までの町民の皆さんに、どなたでも気軽に楽しく読んで、見て、使っていただけるようなビジュアルな『ふるさと大百科』を目指しました。

当初は、全10巻の構成で書籍を刊行する計画でしたが、2005年(平成17)の時点で、デジタル媒体つまりウェブサイトで公開を目指すことに方針転換がされ、今に至りました。

博物誌とは

『博物誌』という言葉に耳慣れないものを感じる方も多いのではないでしょうか。

博物学とは、英語の Natural History の日本語訳です。動植物や鉱物・地質など、自然物の記載や分類を行った総合的な学問分野であると『広辞苑』に書かれています。
日本においても、明治・大正時代までは中学校の教科の一つでもありました。

世界に目を広げてみると、過去の歴史上『博物誌』は三度刊行されています。
最初は3世紀の中国は晋の時代に張華という人が著したもので、著者の百科全書的な知識を駆使して記した、随筆集のようなものでした。
二度目はローマ時代の博物学者大プリニウスの著作で、全37巻にも及ぶ知識の集大成でした。
三度目は、18世紀のフランスの博物学者ビュッフォンの著作です。全44巻の内容は、百科事典にも近いものでした。

嵐山町博物誌とは

さて、それでは『嵐山町博物誌』とはいったいどんな本なのでしょうか。歴史上の『博物誌』や博物学とも違う編さんの趣旨について、ご説明しておきましょう。

嵐山町は、緑のトラストに指定された嵐山渓谷が代表するように、チョウの翔びかう「緑園都市」として知られています。
同時に国指定史跡菅谷館跡をはじめとする数多くの文化財に恵まれた、「歴史の宝庫」と呼ぶにふさわしい伝統もあります。

こうした恵まれた自然や豊かな歴史は、私たち町民のかけがえのない共有財産です。地域の未来を創造する糧として、有効な活用を図ってゆくことが大切ではないのでしょうか。

そのためにはまず、町の「現在」や「過去からの成り立ち」について、あらゆる面から充分に把握し、深く理解することから始めなければならないでしょう。
その意味では、歴史上の『博物誌』や各地で編さんが行われている『自治体史』とも共通する趣旨をもっています。

そして『嵐山町博物誌』の最も大きな特色は、子供から大人までの町民みなさんに、どなたでも気軽に楽しく読んで、見て、使っていただけるようビジュアルなやさしい構成に仕上げることを心がけたことです。まさに町民のための『ふるさと大百科』となるものであってほしいと考えています。

5つのコンセプト

本づくりの基本的な考え方として、次の5項目をキーワードとしました。

1 町づくりの基礎資料 過去から現在を調査し、記録することにより、将来の町づくりの基礎資料として活用できるものとします。
  2 ビジュアルな楽しい読み物 全編を通じてカラー構成とし、写真、イラスト、挿図を多用した、わかりやすい編集とします。
従来の『自治体史』の枠にとらわれず、自然、人文すべての分野を網羅した町民の百科事典を目指します。 3 ふるさと大百科
  4 人と自然のふれあい 町の特色である、めぐまれた自然と豊かな歴史遺産を生かし、人と自然のふれあいをより考えた内容とします。
5 夢の博物館を本に 将来つくる総合博物館をイメージした本の構成を考えます。各巻は部門館であり、展示室(概説、テーマ解説)、資料室(基礎資料)、学習室(用語解説、案内)などの機能を盛り込みます。

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